■ゲームのコマとしての区分

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■ゲームのコマとしての区分

キャラクターをゲームのコマと見なす場合、それが誰のコマであるのか? ということは重要なポイントになる。テーブルトークRPGの参加者にはゲームマスターとプレイヤーという区分があり、両者の間にはゲームをプレイする上での目的や、勝利条件を達成するために取りうる行動、そして権限について大きな違いがある。そうした違いに合わせて、キャラクターの運用を考える必要がある。

キャラクターは、両者のどちらに運用されるかによって、プレイヤー・キャラクターとノン・プレイヤー・キャラクターに分類されることとなる。まずは両者の違いについて確認しておこう。

PCとNPC

プレイヤー・キャラクター(PC)
プレイヤーが扱うキャラクターのこと。基本的には一人のプレイヤーが一体のPCを担当する。PCはプレイヤーのコマとして、シナリオごとに設定された勝利条件を達成するために運用されることとなる。
PCはゲームシステムによってさまざまな恩恵を受けており、大抵の場合、刮目すべき活躍によって物語を動かしていくことが求められる。そのために取りうる行動は、主にシステムタイプとジャンルによる傾向がある。
PCの意思決定は各プレイヤーに委ねられている。ゲームシステムで定められたルールやPCの定義、シナリオごとに割り当てられる設定などによって、行動規則に制限を加える事はできる。それでもPCの行動そのものに関する最終決定権は、そのPCを担当するプレイヤーにある。これはテーブルトークRPGの大前提である。
複数のPCの間でドラマ的な役割分担を行う場合、行動の判断基準となるPCの立場と与えられる情報の違いが重要となる。だが、それでもプレイヤーの意思決定の自由を認める限り、計画された役割分担が常に成立する保証はない。
ノン・プレイヤー・キャラクター(NPC)
プレイヤーが扱わないキャラクターのこと。基本的にはゲームの舞台に暮らすPC以外の生物はすべてNPCと分類される。
PCとは異なり、NPCは原則的にゲームマスターの想定通りに行動する。そのためゲームマスターがシナリオに従う限り、NPCはシナリオで計画された範囲での行動をとることになる。
NPCの行動計画をシナリオの段階でどのように設定するかもまた、そのゲームシステムのタイプやジャンル、そしてゲームマスターの〈世界観〉によって傾向が決まってくる。