■場面と手番の管理

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■場面と手番の管理

セッションの進行を管理する上で、場面(シーン)と手番(ターン)という概念がある。これらの管理はテーブルトークRPGをゲームとして遊ぶ上で重要なものである。

場面にせよ手番にせよ、基本的には現在の進行状況をチェックするシートやカードなど、わかりやすい小道具を使って管理するよう心がけよう。

場面(シーン)
場面とは、プレイ中のPCたちが置かれている場所と時間をパッケージにしたものだ。場所と時間のどちらか一方、または両方が変更されるときに「場面が変わる」と言う。
セッションを開始したら、シナリオで用意された最初の場面からゲームを開始する。前述の「基本的なゲームプレイの流れ」で書いたとおり、まずは状況説明から始まり、質疑応答、行動宣言、ルール処理、結果発表の順に、そして再び状況説明へと、その場面が終わるまで続けられる。そして一つの場面が終わったら、次の場面の状況説明から、再びゲームがプレイされる。これがシナリオの終了、またはセッションの終了まで続けられることとなる。
ゲームシステムを分類する上で「シーン制」という言葉があるが、これは特に場面を管理するためのルールが拡張されているゲームシステムを指すもので、シーン制のゲームシステムだけが場面を管理しているわけではない。たとえばダンジョンハックをしているときも、ダンジョンのどこにいるのか、どれだけの時間が経過したのか、等の情報によって場面は管理されている。
現在どの場面をプレイしているのかということは、しっかり把握して置かなければならない。そうしなければ、ゲームの状況が混乱してしまうからだ。特にPCが知っている情報、知らないはずの情報などについては、場面管理が重要な意味を持つ。ゲームの展開によって、異なる場所での出来事などは特に、本来の時間の流れとは異なる順番でプレイされることがある。そうした際に、PCが知らないはずの未来の情報を前提に行動するのでは、おかしなことになってしまう。今プレイしている場面が、プレイ済みの場面とどういった関係にあるのかは、しっかり把握し、管理するようにしよう。
ただし本来PCが知らないはずのことを、PCが偶然にも核心を突いたように、うまい理由をつけてプレイすることまで否定することはない。時間は不可逆であり、知ってしまったことを意識的に忘れるということもできないのだ。むしろそうしたプレイングは、参加者たちの情報管理の複雑化を軽減したり、物語をひとつの流れにまとめたりする上で有用なテクニックである。
手番(ターン)
手番とは、手の順番。手とはプレイを表す。つまり手番とはプレイの順番のことだ。手番は通常一人ずつ、ルールによって決められた順番で回っていく。手番によってゲームを進行するルール下では、手番のプレイヤーだけがプレイすることができる。
古くは戦闘に限ってこの手番の管理が行われていたが、最近では戦闘に限らずセッション全体を手番で管理するゲームシステムも増えてきている。そうしたゲームシステムは特に「ターン制」と呼ばれている。
手番をルールで管理するゲームシステムでは、限られた手番の間に必要なプレイを行い、勝利条件を達成することが、ゲームの大きな目的となる。そのため手番は、プレイヤーにとって極めて貴重な資源である。そのため公平にゲームをプレイするためには、手番はしっかり管理しなければならない。