■障害としてのNPC

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■障害としてのNPC

障害としてのNPCとは、敵対し、戦闘に至るほどではないものの、PCに非協力的なNPCのことだ。大抵のゲームシステムにおいて、ゲーム世界に暮らすほとんどのNPCはそうした存在である。彼らは必要がない限りPCに関わろうとせず、またPCから関わろうとしても実りのある結果につながることは稀だろう。しかし偶然にも関わりを持った場合、彼らはPCが目標を達成しようとする上で、なんらかの障害となりうる。こうした障害をクリアすることが、シナリオのイベントのひとつとされることも多い。

NPCによる障害がPCの目標達成のためによほど重要なものでもないかぎり、彼らは障害の内容にそった目的型の行動規則を持った、シンプルなキャラクターとして表現されることが多い。あまり情報量を増やしすぎるとシナリオが脱線しやすく、プレイヤーも適切な行動を見失ってしまうことが多いからだ。

ここでは彼らがどのようにして行動の妨げとなるのか。障害としての種類、そしてその障害をクリアするための条件設定について、簡単に分類してみよう。

障害としてのNPCの種類

足手まとい・監視
彼らはPCの意思に関係なく同行したり、PCの行動を監視したりする。そのためPCの行動の一部(主に違法行為や危険地帯での活動など)が制限される。
専有
彼らは物品や権利を専有している。それらは他所では手に入らなかったり、即時必要となるものだったりするが、それらをPCが利用することを拒んでいる。
秘匿
彼らは情報や物品をPCたちから隠している。それらはPCの目標達成のために必要なものだが、彼らは何らかの理由でそのものの開示を拒んでいる。
封鎖
彼らは空間や交通機関を封鎖している。そのためPCの移動が阻害されることとなる。

解決方法

依頼・代行
NPCの要請に従って何らかの依頼を遂行する。またはNPCの代行をする。
交換
金銭や物品、情報など、NPCにとって価値あるものを支払う。
説得
NPCを理非や情実によって説得する。事前に説得材料となるもの(情報や成果)を入手しておくか、実際に行動してみせることが必要となる。
約束
交換や代行などの取引を、将来的に履行すると約束する。約束した時点で障害は取り払われる。(取り払われない場合は他の解決方法に分類される)