■サプリメントの数
そのゲームシステムにどれだけサプリメントがあるのか、ということも、判断する
上では重要なポイントとなる。
サプリメントそのものは、そのゲームシステムに新しい遊び方を提案するためのものである。サプリメントを使うことによって遊びのマンネリ化を防ぎ、飽きてしまうことを避ける効果が期待できる。しかしサプリメントの数が増えれば、ユーザが読み込まなければならない情報量は自然と増えていく。ルールやデータを見落としてしまうこともあるだろうし、ユーザ間の情報格差にもつながりやすい。そのためサプリメントの多いゲームシステムを遊び始めようというときは、注意が必要となる。
こうした問題に対して、現在はレギュレーションというアプローチが提案され、普及している。どのように遊びたいのか、どういったゲームを楽しみたいのか、参加者の習熟度などに配慮し、どのサプリメントを使用するのか、どのルールを、どのデータを使用するのか、あるいはしないのかということをゲーム開始前に設定、開示する。そうすることで、レギュレーションで設定された枠内でのゲームを楽しもうという提案だ。これは新しく遊び始める際の参入コストを軽減することもでき、また習熟段階に合わせてルールやデータを拡張しすることで、無理なくその時々の最善にトライすることができる。
しかしここでひとつ、問題になることがある。サプリメントにはフル活用したくなる魅力があるのだ。笑い話のような話であるが、事実である。レギュレーションによってルールやデータを制限して遊ぶことは、さまざまなプレイングを思いつく熟練者にとってはいわゆる縛りプレイとも言える。それによって本来なら可能だったはずのプレイが不可能とされてしまうことに不満を感じることもあるわけだ。