■席順と距離感

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■席順と距離感

オンラインセッションであれば関係のないことだが、オフラインセッションであるなら、座席についてはよくよく考える必要がある。座席の向きと距離は、ゲームの進行に大きな関係があるからだ。

まず、少なくとも座席の向きは、全員が対面できるようにすること。これはテーブルトークRPGがリアルタイムに進行するゲームであること、またそのインターフェースが音声による発話に依存することに由来する。第一に、他者の話を聞き逃すことによる現状認識のズレを防ぐこと。第二に、聞き漏らすことによる繰り返しの手間を省くこと。これらが一般的な目的となる。

そして第三の目的には、対面の環境をやや強制的に作ることで、緊張と融和を作り出すことにある。人間同士の体の向きと距離というのは、二者の関係を表すバロメータでもある。本来の関係とは異なる配置、特に本来のものより近い距離にあるときはストレスを感じるものだが、そこからゲームプレイを通じて実際に親しくなっていくことで、段階的に緊張を緩和し、活発なコミュニケーションとゲームプレイを生み出していくことにつながっていく。それがセッション後半に向けての盛り上がりにもつながるのだ。

ゲームシステムによっては席順のガイドラインが明示されているものもあるが、それらのゲームシステムではそうした第三の目的を補助するため、隣り合った座席のPC同士がお互いに何らかの関係性を持たせる等の情報(またはルール)も加味されている。

席同士の距離は、あまり近すぎても身動きに不自由することになる。たとえばテーブルトークRPGでは資源や情報を管理するため、メモを取ることが良くある。そのため、並んだ両者がなるべく同時に筆記用具を自由に使える程度のスペースは確保されていることが望ましい。