■集中力と休憩

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■集中力と休憩

場面や手番による管理、また情報の選別などは、セッション参加者がゲームの状況やさまざまな情報を扱う上で、予め整理しやすいように編集するプロセスだ。これらが何故必要とされるのかといえば、それは集中力という重要なリソースに関係する。

ここでいう「集中力というリソース」とは、ゲームシステムで定義された資源のことではない。参加者たちがゲームをプレイする上で支払い続けている体力、スタミナのことである。

テーブルトークRPGは、発話を中心としたコミュニケーションによってプレイされる。さまざまな情報を取り扱い、現状を分析し、資源を管理し、自分の基準に従って判断し、意思決定を行う。これを連続して繰り返し何度も、しかも数時間に渡って行うというのは大変疲れるものだ。そうした活動を支えているのが集中力である。

集中力というリソースは、当然のことながら無限にあるものではない。しかし休憩し、リフレッシュすることで回復できるものでもある。そのため、よりゲームプレイの質を向上させようと考えるなら、適度に休憩を挟むことは必要不可欠となるだろう。

休憩の入れ方についてはゲームの状況やシナリオの進捗などの兼ね合いもあるため、厳密に決めることは難しい。参考までに、筆者の目安としては、個々人で1時間あたり5~10分程度、また全体で2時間ごとに10~30分程度の休憩を入れるようにしている。これはいわゆる「学校の時間割」に沿ったモデルである。