†ゲームと文芸は違う
本章は文芸作品を創作する際のアプローチを参考にしているが、ゲームと文芸とではやはり異なる点も少なくない。そのため文芸的なシナリオを作成する際、見落としたり、失念しがちな点についていくつか列記しておく。
- 「テーブルトークRPGのシナリオ」と「活字表現としての文芸作品」とでは、目標とするところが大きく違っていることを忘れてはならない。
- 登場人物は物語のための存在ではなく、ゲームのための存在である。またプレイヤーも、一人ひとりゲームに参加する際の目標は異なり、遊び方(楽しみ方)も千差万別である。
- セッションはシナリオライターの表現の場ではないし、PCが思った通りに行動してくれなくても当然なのだと心得ておこう。
- もしイメージどおりに行動してもらいたければ、そうすることでゲームが楽しめると、プレイヤーにアピールできるように書くことを心がけよう。
- 文芸的な表現は、数値の大小や確率分布よりも不確かだ。数値で伝える技術についても良く考えよう。