Mixiにメッセージが届いていた。
見てみると、舞踏ライブのお誘い。友人でも知人でもない所から。
はて? とは思ったものの、とりあえず送り主のページへジャンプ。
なるほど、舞踏家の方でしたか。
舞踏はライブ・パフォーマンスの中でも、興味のあるジャンルの一つ。
どなたのステージだったかは忘れたが、知人に誘われて見に行った舞踏で、1ステージ丸々座ったままで舞踏をやられた方に、えらく感動したことがある。
五体のみで、すべてを表現する。
あれこれ拙い小細工を駆使して、どうにかこうにか伝えようとしている僕のような人間にしてみれば、それは絶望的な世界だ。
口を聞かず、紙も絵筆も持たず、ただステージがあるだけ。
衣装もそれと分かるものは、使っていなかった。
辛うじて音楽がある。それだけだ。
どうやってステージを構築すればいいのか、正直に言って想像できない。
まるっきり望外なのだ。
それでも以前に見たその舞踏のステージでは、周囲の気色まで幻視できた。
理解の範疇外にあるそれは、僕の世界に置換するなら「祭礼」のそれに等しい。
体感する以外のいかなる表現方法をもってしても、正しく伝わらない。
それが舞踏なのだと、思っている。