シュレーディンガーの猫うんぬん

 ようやっと僕の耳にも届いて来た「シュレーディンガーの猫の核心」の話。
 話題になってるそうなので読んでみたけど、残念なことに面白くなかった。
 つまるところ“固定概念に囚れると大変”という教訓話なんだなと解釈。

 ただまあ一つだけ目の覚めたところがある。
 僕自身は、パラドクス「シュレーディンガーの猫を語ること」に対して“幽霊の物理存在としての有無を論じる自称科学者と同じ”だと思っていたが、同じじゃなくて、ちゃんと使い道があったということ。
 仮定の誤りを指摘して、別の視点を得るという。(視点の正誤は問わない)

 厚さ 1mm のバルサ板で仕切られた迷路なら、壁を破れば簡単だ。
 厚さ 3m の大理石で仕切られた迷路なら、壁の上を歩けばいいじゃないか。
 天井が有るなんて、誰も言ってないんだから。
 ……やっぱり教訓だ(笑)

 それでもシュレーディンガーの猫について興味を持ってもらいたければ、たとえばこんなページはどうだろう?

 戯曲「シュレーディンガーの猫」

 楽しければいいと思う(笑)

【私信:教えてくれた人へ】
 こんな回答でいいっすか?

ホラーかもしんない。[散髪]

 夜中に急に、髪を切りたくなった。
 こんなことを書くとヘンな人なんじゃないかと思うかもしれない。
 回顧するに否定要素がない。さて困った。

 真夜中に、前髪つかんで鋏を持って、バッサリ。
 まるっきり危ない人である。
 僕が目撃したら、慌てて止めるか見なかったことにするかの二択だ。
 それをやった。
 念のために書いておくが、別に奇声をあげてない。
 目がヤバいことになったりしてない。
 イヤんなるくらい淡々と、欠伸と同じ感覚でバッサリやる。
 かれこれ十二年くらい前からやる、奇行の一つだ。

 たぶんストレスが溜ってたんだろう。
 あるいはある敗北感が、妙な形で発露したのかもしれない。
 どちらでもいいことだが、とにかくバッサリやった。
 ストレスだったら、大概これでスッキリするはずである。
 あとは夜が明けたら床屋にいって、ちゃんと切ってもらえばいい。
 ところがスッキリしなかった。
 物足りなかったとかではなくて、整ってないのがイヤになったのだ。

 急遽、散髪タイムである。
 しかし困ったことに、昨晩は婦長が夜勤だったので室内灯は点けられない。
 テーブルライトだけでやることになった。
 一大プロジェクトだ。

 鋏と鏡とライトを枕元に並べて準備する。
 まずは鏡の配置。見やすいように、何度も置きなおす。
 それからライトを点けて、鏡の反射角を考える。
 見やすい配置になったら鋏を持って、ミッション・スタート!
 夜の病室に、シャキシャキシャキシャキ音がする。
 ひそかに誰かが覗いてたら、かなりヤバい光景である。
 そんなことを自ら暴露し、あまつさえ読まれている時点でヤバいだろうが。

 襟足の処理がうまくできない。
 まあでもこれくらいは仕方がない。朝になったら床屋で整えてもらおう。
 あとは大体、満足のいくように切れた。
 梳き鋏の用意があってよかった。
 学生時分の貧乏生活の賜物で、なんかこういうことはできたりする。
 モヤシとタマゴは味方です。
 イワシの野郎は裏切りました。

 スッキリしたところで、切った髪を片付けて一眠り。

/–

 ……で、目を覚まして今、書いているわけですが。
 ひとつ困ったことがあります。
 寝ぼけてたのかなんなのか、一房だけ余計に短くなってました。

 はて?
 こんなトコ、切ったっけなァ?

川合伸旺さん死去

 うぁ……結構ショックでした。
 川合さんといえば「名悪代官」として有名な、あのお方。
 ポール・ニューマンの吹き替えも実は川合さん。
 子供心にカタルシスを知ったのは、川合さんの悪代官が有ってこそ。
(昔は『水戸黄門』好きだったから。再放送見てて塾に遅れるくらい)

 今はただ、ご冥福をお祈りいたします。