[掌篇] 25 : 白い柩

 真白い雪の上に、真白い女が横たわる。
 色とりどりの花たちも色あせる、絶望的な白。
 しかし枕元の黒電話と、黒外套の男が、それを否定した。
 自分の黒外套を女にかけてやると、男は一言、
「おかえり」
 とだけ呟き、女を抱き上げた。
 吹き抜ける風が、花たちを散らしてゆく。

お題提供ページ:小説書きさんに50のお題