[twitter] tweet2010.10.30+(3)

 Twitter のグダグダ。
 続きじゃなくて、こっちは友人とのやりとり。
 例によって相手分はクローズド。
 ……だからこの方式はやりづらいと(泣)

シナリオとか制作とか
何から勉強すりゃいいの? とか言われても……
  • シナリオの勉強って言われても。フォーマットのことなのか、内容についてなのか。そもそも何を書きたいのか? ってトコからじゃよー

 「シナリオの勉強ってどこから手をつけたらいいわけ?」って質問に端を発した話。
 ただこの質問だけだと「とりあえず本を読め/映画観ろ」程度にしか返答のしようがないんで、軽くイラついてたり(笑)

 ドラマツルギーを勉強するのは当然として……という話が相手から出ていたので、その点については触れてません。てかドラマツルギー勉強するだけで相当なエネルギー使うと思うぞ。いいのか、それ「当然として」にしちゃって。

 で、えー……実際はとりあえずストーリー/キャラクターの構造論に軽く触れておいて、理解できたら色んな作品に触れて解析する……なんて形になるような気がします。
 基本的には語学と同じで、文法(ストーリー)と単語(キャラクター)を押さえること。

 面白いのは、自分の好きな作品を一通り解析したら、自分の嫌いな作品についても解析しまくること。そうすると、ロジックに対する信仰じみたものが最初の「好きな作品の解析」で芽生えるんだけど、後の「自分の嫌いな作品の解析」で打ち砕かれるから(笑)
 そこで初めて単なる構造論から「どうして好き/嫌いが分かれるのか」の判別をするために、感情論と向き合う必要性を実感することになります。自分が勝手に決めつけた好悪が、どこでどうして発生/分岐するのかってことに目を向けないと、俺マンセーな駄サイクルから抜け出せないので。

そういうお前はどうやってるんだよ
  • 自分が何やってるかっつったら、書きたい内容に近い歴史的な事件について調べて、そこに関わった人たちがどういう心理で何に影響を受けてどう運動したのかについて、延々と掘り下げ続けていくくらいだし。

 で、まあその「色んな作品に触れる」プロセスで自分のとる行動は、上に書いたとおり。

 この辺は個人差の激しいところなんだけど、要するに「色んなストーリーに触れる」ということ。その方法として、僕はひたすらに人類史の中にあった出来事を、現段階で分かってる情報を並べて、影響範囲とか心の動きとかいったことを追いかける……ということをやります。
 ストーリーにせよキャラクターにせよ、今では分析分解されててパターン化されてたりもするんだけど、そう言うのを使ってシナリオ一本でっち上げたとき、ちゃんと深い部分まで考えられないと底の浅いシロモノになっちゃうんですよね。

 事象として起こりうる様々な事態ってのは、その騒動が広範囲に広がれば広がるほど、悲喜こもごも、さまざまな事件を呼び起こすわけだけど、そうやって起こる事件の中からひとつの物語を抽出して、ドラマツルギーに沿って――ドラマツルギーというより、ドラマティック・ストラクチャーになるかな――配列する……というのが「編集」の技術。
 「ノンフィクションったって、編集されてる時点でツクリモノには違いないんだよね」っていうことを理解したうえで、さてどーするか、というお話。
 リアリティってのは「それらしさ」であって「現実」そのものじゃないよっていう。

 で。
 キャラの行動について突っ込まれたとき、「こういうキャラはこう動くのがパターンです」なんて言ったらオシマイ。少なくとも作り手側がそういうコトを言っちゃったら、そのお話はもうメタに笑うためだけのものになっちゃうので。(昔からそういう笑いの作り方もあるんだけど)

 そしてまた、そうでなくても「このキャラにはこういう背景があってウンヌン」と語ったところで、その背景がシナリオの中から読み取れなければ単なる「オヤクソク」と一緒なので。
 だったら最初っから深いところまで掘り下げといて、必要な情報がシナリオ内に込められるようにしとけ……って話。ちゃんと商品になるように、言い換えると「誰にでも分かるように」書くならば。

(特定の人間にだけ分かればイイような場合は、それに応じて別の書き方をした方が良かったりするんだけど、それは普通に「日記をつける」とか「手紙のやりとりをする」とかいった簡単な訓練方法があります)

ゲームのシナリオの場合はどうなんだ? って、だからどんなゲームだよ
  • ゲームのシナリオっつっても、基本的にはそういう事件の中にあるターニングポイント毎に「君ならどうする?」って質問を投げてるだけだし。TRPGでは「シナリオで楽しませよう」なんて思ってないもん。むしろ「楽しませてくれ」って思って書いてる。「どう楽しませてくれるかなー?」って。

 『食糧問題 君ならどうする?』ってゲームブック、ありましたよね。
 ……なんて小ネタは置いといて。

 小説や映画とゲームとの違いは、プレイヤーが物語に参加(介入)できるかどうか、って話。
 選択分岐が延々と続いていって、最終的にどうなるか? っていうのはプレイヤーの選択によって記述される……まあ、マルチエンディングなんて言われるヤツですね。ゲームのシナリオっていうと、そういう書式が有りうるので、単に映画文法だけやってりゃ済むって話ではない。
 逆にゲーム文法だけやってりゃ映画文法が必要ないってこともなくて、だから両方カバーしようとすると、えらい大変なことになります。

 TRPG のシナリオなんてのはその辺が顕著で、プレイヤーが目の前にいてどんどんシナリオに介入してくるので、シナリオ通り(予定通り)に進まないことなんてな日常です。
 特に TRPG では「面白さ」のバロメーターとして「笑いを引き出す」プレイングがそれなりの価値を持ってるんだけど、笑いってのはメタ視点から発生するんですね。いわゆる「ボケツッコミ」の構造ですが、そのためにゲームの世界観から逸脱する、敢えて「らしさ」を投げ捨てることで笑いを拾うって技術もあります。それがどのタイミングで発生するのか? ということまでシナリオで想定するのは難しい。
 まあ、シナリオの段階で逸脱させちゃってもいいんですが、狙った笑いは外したとき悲惨ですので(笑)

コンシューマゲームの場合は?
  • いやコンシューマの場合は違うよ。ストーリーゲームって、ストーリーに対してゲームはアペンド扱いだし。どこまで生成演算が許されるかで、許されないところはもう「楽しませるため」に書いてる。逆に、一方的に楽しませることを目的にするならストーリーは小さい樹形図でいい。消費財だけど。

 コンシューマのゲームの場合、ゲームは既にパッケージとして用意された、完結したものですんで、TRPG みたいに即興で対応していくことはできない。だから、表現したいテーマに沿ってシナリオの表現方法ってのも選択されます……ちゃんと作るなら。
 ただまあ、いちいちゲームシステムからテーマを精通させていくのも大変なんで、多くのゲームはゲームシステムとシナリオを分離させています。この辺は開発工期の関係もあるんで善悪のレベルで話せることでもないんですが、その辺の話は脱線するんで置いておくとして。

 一時期「インタラクティブ・ムービー」なんて言葉が流行りましたが、アレと同じです。
 ストーリーは先に用意されていて、いくつかの分岐点によって次に再生されるシーンが抽出される。

 実際には手間のわりに旨みが少ないことが分かって、ゲーム以外ではほぼ立ち消えになったっぽい概念ですが、ゲームの場合はそれぞれの分岐点にゲームシーンを放り込んで、ストーリー+ゲームの体裁をとってます。*1[ストーリー+ゲーム] = この辺はTRPGでも同じように処理することが多い。ストーリー記述用のルールとゲーム用のルールが明示的に分けられていたり。
 この辺はコンシューマゲームに要求されてる要件が、ゲームそのもので楽しめること、あるいは暇つぶし的なポジション、もっと単純にユーザのコストパフォーマンスもあって、周回プレイを肯定する上でも生き残っていて。

 で、まあそういう体裁になると、プレイヤーはストーリーについて「自分で楽しくする」ことが出来んので、シナリオの段階から「楽しませる」ようにドラマツルギーを持ってこないとイカンということがあったりします。

その他

 後はまあ、だいたい言いたいこと言ってるんで、そのまま Tweet だけ載せときます。
 いや、別に書くのが面倒になったとかそういう話では……あるんだけど。

  • ああ、うん。好きなキャラ書きたいだけなら、シナリオじゃなし、単に書きたいように書きたいシーンだけ小説でもマンガでも自分で書けば済むでしょ。シナリオってのは、だって土台というか、叩き台というか、変化を容認するものだから。
  • なんだろうなぁ……その場でパッと「楽しかったー」で終わるようなシナリオって、あんま興味ないんよ。どっかに苦味を残したいというか。そうするとまあ、ダメ出しされるんだけど(笑)。露骨にシーンカットされたり。
  • 介入ってのは、えー。そのシナリオを文字で書いたとして、誰かにマンガに起こしてもらうとするっしょ? そうすると、文字表現と漫画表現の間で必ず改変されるわけ。そういうのが嫌なら自分でマンガ描きなさいよって話。技術がなかったら練習すりゃいいじゃん。
  • そりゃまあマンガに比べてアニメの作業量は膨大だ。でもまあそれだって一人で作れるって証明は、既になされてるでしょう。対価は支払わなきゃ。それに第一、自分がイイと思ったものを、制作協力者にも伝えられなくて、どうして思ったとおりのものが赤の他人に伝えられると思うのさ。

References

References
1 [ストーリー+ゲーム] = この辺はTRPGでも同じように処理することが多い。ストーリー記述用のルールとゲーム用のルールが明示的に分けられていたり。