[twitter] tweet2010.10.30+(1)

 Twitter でダラダラ書いてたネタ。
 てか、だからもう外にもほんのり伝わるように書くのって大変なんだって。

ロード・オブ・アルカナ、モンスターハンター、ペルソナ3
  • 待機時間にLoAを起動。最初のステージだけやってみる。……いきなりLv45とな? フィールドがシンボルエンカウント(P3)で、戦闘が(MH+GE)÷2って感じ。うーん。シームレスにしなかったのは負荷の問題か、ボス戦のインパクト保守の都合? ジレンマの範囲が狭くて残念賞。

 『ロード・オブ・アルカナ』(LoA)を遊んでみると、『モンスターハンター』(MH)がどんだけ自由度の面で頑張ってたのか、ということが分かります。

行動の幅に支えられるゲーム

 LoA には「ガーディアン」とか、門番モンスターを設定して「こいつ倒さないと先に進めないよ」っていう設定をしてるんだけど、MH のロジックだったらこれは、頑張れば回避できるわけです。そこで既に、一つのゲームが発生する。

 たとえばババコンガが邪魔だったとしたら、「気付かれないようにコッソリ近付く → 気付かれないうちにババコンガの行動範囲に眠り生肉を置く → 一目散に逃げ隠れる(笑) → ババコンガが眠り生肉食って眠ったのを確認したら駆け抜ける」みたいな方法があります。
 あるいは別の、「邪魔されないようにしびれ罠を仕掛ける → ババコンガを罠まで誘導する → 罠にかかってる間に駆け抜ける」なんて方法もあれば、もちろん「ババコンガを倒す」なんて方法もある。ここでどういう方法を選ぶのか? 自分のスキルや各種リソースと相談して、どうするのかを考える。いわゆる「縛りプレイ」なんかも、そうした自由度によって確保されます。それが面白さの一つとしてあるわけです。

 ……いやまぁババコンガがそんな風に邪魔をしてるステージがあったかどーかは記憶にありませんが(笑)、「ボスモンスターに気付かれないように近付く」ために、「ボスモンスターの周囲にいるモンスター(中ボス核)を排除する」みたいなプレイングはあったような気がするので。

フィールド―コンバットをシームレスにしたときのゲーム

 また、MH の「蔓をつたって崖を登る/崖を飛び降りる」アクションも大きくて、空間を三次元的に扱うことで、「崖を登ってる最中に攻撃されると転落する ⇒ 崖の中腹にいる飛行モンスターに邪魔されないよう先に駆除しよう」とか「高いところから飛び降りたら衝撃でちょっと動きが止まる ⇒ 硬直時間中に敵に攻撃されないように飛び降りよう」といった形で、ステージ移動の間にもひっきりなしにゲームをすることになります。

 そういうのが LoA には無いわけです。
 ……もっとも、MH のポジショニング(ポジション取り)についてはガンナー系の狙撃拠点だとか、アイテム使用時の行動不能状態のリスク軽減だとかいった目的があって、LoA の場合、前者は完全にありえない話ですし、後者についても LoA の場合はアイテム使用の硬直時間が短い*1[硬直時間が短い] = 爽快感を優先して不便さを解消することで、結果としてゲーム性が失われる典型。 &エンカウントしてからでも使える*2[エンカウントしてからでも使える] = エンカウント後、敵とは必ず一定の距離が確保されているので回復アイテムを一回使う分くらいの時間は十分に有る。 といった要件から、必要性が乏しいのも事実です。
 だからステージが三次元空間でないのは、特におかしな話ってわけじゃない。

シンボルエンカウントという選択によって変化したゲーム

 開発工期も、モーション/アクションが減る分だけ短縮できるわけで、シンボルエンカウントありきで考えれば別段おかしなことはありません。

 ただ、シンボルエンカウントという方式にすることで、諸々のゲーム性をこそぎ落とすことになり、結果としてフィールド上では「気付かれないように敵の視界外を駆け抜ける」くらいしかなくなってしまっているのは、MH を経験した人間としては残念に思います。
 ぶっちゃけ敵の背後を取ったらハッピー! というのは『ペルソナ3』や同 4なんかでやってますが、戦闘方式がコマンド/プレスターン式か、アクションか、という違いだけで他の要件はほとんど変わらない。

感想

 正直、めっちゃ作業ゲーです。レベル制だし。*3[レベル制だし] = レベルによってHPの最大値があがったり、熟練度によってアクションパターンが増えたりする。前者はともかく後者については「戦術の幅を拡張するため」に作業プレイが必要になる、という点にストレスを感じる。

 同じようにシンボルエンカウントを採用しているタイトルで、たとえば『ペルソナ3』(PS2版)の場合、連戦による「疲労」のリスク*4[連戦による疲労リスク] = これはPS2版に限定した話。『ペルソナ3ポータブル』では連戦による「疲労」は同日中には発生しないため、このリスクは激減している。そのためゲームそのものが変化してしまった。また、PS2版でも満月前夜だけは「疲労」にならない仕様であり、この仕様を突いたプレイをすることで、ゲーム性を排除することができてしまうという問題点もあった。 、またゲーム内スケジューリング(ボス戦までの成長計画:レベル/コミュランク/ステータスの成長計画)などによって、フィールドの外でゲームデザインをするよう要求してくるんですが、LoA にはそういった構造もありません。
 精々が「プレイヤー自身のリアル時間」というリソースマネジメントだけです。

 ……まあ、それでこそ「JRPG」って感じではあるんですが。

References

References
1 [硬直時間が短い] = 爽快感を優先して不便さを解消することで、結果としてゲーム性が失われる典型。
2 [エンカウントしてからでも使える] = エンカウント後、敵とは必ず一定の距離が確保されているので回復アイテムを一回使う分くらいの時間は十分に有る。
3 [レベル制だし] = レベルによってHPの最大値があがったり、熟練度によってアクションパターンが増えたりする。前者はともかく後者については「戦術の幅を拡張するため」に作業プレイが必要になる、という点にストレスを感じる。
4 [連戦による疲労リスク] = これはPS2版に限定した話。『ペルソナ3ポータブル』では連戦による「疲労」は同日中には発生しないため、このリスクは激減している。そのためゲームそのものが変化してしまった。また、PS2版でも満月前夜だけは「疲労」にならない仕様であり、この仕様を突いたプレイをすることで、ゲーム性を排除することができてしまうという問題点もあった。