STG って意外とゲーム性が多様だ。
ゲームの骨格それ自体は 19XX やグラディウスの時点でほぼ完成してるんだけど、それでもゲーム性は複数潜んでる。
たとえばゲーム難易度が選べるゲームで、難易度を弾幕で表現すると、低難度ゲームはスコアアタックやタイムアタックに、高難度ゲームは弾避けゲーになる。
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考えてみればごく当然のことなんだけど、ACT とか STG って類のゲームは、状況が有機的に生成されていく面白さがある。弾避けゲーでは特にそれが如実で、自機がどこにいるかで敵弾幕の回避ルートが常に異なる線を描く。
「いつ動き始めるか」「どこで止まり、どちらに切り返すか」とかいった選択が、コンマ秒の単位で推移していく。
これってもしかして凄いことなんじゃないだろうか?
マルチストーリーを謳った RPG でも“自分でゲームを編成する”のは困難だ。低レベルクリア、短時間クリア、○○未使用クリアなんてのはあるけど、それはゲーム内で生成してくれない。自分で一方的に編成するしかない。
僕は初めてソレが出来るゲームが出たと思ったのが『高起動幻想 ガンパレード・マーチ』だったけど、実はものすごく身近に、昔からあったんじゃないか! と。
そういうコト考えてゲームしてなかったからなァ、昔は。
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現在、その手の“有機的にゲームを生成する”、“自分でゲームを編成できる”ゲームとして、ものすごくいい線をいってると思ってるのが『戦国無双2 (+猛将伝)』。
ステージ内イベントの発生条件が、従来の直線的時間軸管理から、より複数の要素から生成されていくようになったおかげで、自分でゲームが編成できるようになっている。自分でイベント発生を制御すれば、レベル 1で難易度「難しい」のステージに挑んでも、クリア可能なのだから驚いた。(さすがに「地獄」は無理でした(笑))
まあたぶんレベル1でバーサーク忠勝に勝つのは無理だろうけど(それ以前に戦える状況まで持っていけないか)、イベントや武将を“捨てる”選択ができれば、あのゲームは想像以上に高いポテンシャルを持っている。
近頃のコーエーは侮れない。
昔は売れ筋ゲームに胡坐をかいて、緩やかに衰微していく退廃的なイメージがあったもんだけど、この頃はゲームデザインがどんどん野心的になっていて、毎回「これでどうだ!」とプレイヤーに挑戦してきている気がする。
固定ファンの多い歴史 SLG のシリーズでも、ただ武将の数を増やしたり、マップを作り変えたりしただけのマイナーバージョンアップ作業をやめて、ちゃんとメジャーバージョンを上げてくる。お陰で古参ゲーマーは「変にシステム変えるなよ」って言うんだけど、それは毎作自信を持って出してるからなんじゃないんだろか?
曰く「旧作のようなゲームが遊びたければ旧作やりなよ」と。
そういうスタンスのクリエイターが、僕は好きです(何)