[Manual] チーム制作も一つの手段

 (T)RPG 作る時、必ずメインデザイナーの名前がドンと出る。
 それはまあ看板として有用で、そこからゲームの傾向を察することも出来るんだけど、他のゲームで評判を落とした人が再起するのは難しくなる。
 そのゲームが会心の作だったりするともう、目も当てられない。
 僕自身もそうだけど、「○○のゲームは××だから」と偏見の食わず嫌いが出来てしまうと、もう手を付けなくなる人が多いんじゃないかと思う。少なくとも知ってる多くのゲーマーには、そういう傾向がある。

 そもそも日本人は、一人のカリスマに下駄を預けすぎる気がする。
 それは様々な場面で目にすることが出来るけど、とりあえず今は創作の世界の話をしよう。
 芸術的才能による個人制作っていうのは、一つの手法に過ぎない。
 もっと多人数が寄り集まって、看板が制作チームでもいいと思う。
 一人の人間の才能なんて、最初から限られてるんだから。

 
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[掌篇] 44 : ドレスと拳銃

「捜しました」
 廃線になった駅の、うら寂れた町。
「なんで追いまわす」
 差し向かう二筋の影。
「恋をしたから」
 野良犬たちの騒がしい野次。
「私は罪人です」
 タン
「だからこそ」
 埃まみれの囚人服に、小さく開いた丸い穴。

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