テアトル池袋、今月末閉館て。
そういや前にそんな話を聞いてた気がするけど直前に気付かされるてそんな。
またこのパターンか。
滝沢のときも、なんかそんなだった気がする。
なんてこったよ。
もう一度、今度はテアトル池袋で『時かけ』見ておこう。
絶対に。
「正しさ」なんて知らん
テアトル池袋、今月末閉館て。
そういや前にそんな話を聞いてた気がするけど直前に気付かされるてそんな。
またこのパターンか。
滝沢のときも、なんかそんなだった気がする。
なんてこったよ。
もう一度、今度はテアトル池袋で『時かけ』見ておこう。
絶対に。
都会の夜を、自在に歩く娘がいた。
夜目には黒にしか見えない、深紫のショートヘア。
母譲りのブルーの瞳で、夜を睨みつけていた。
夜は女の時間だと、彼女はいつも鼻で笑った。
この町から姿を消して、一年。
帰って来た彼女は、力なく横たわる。
薄っぺらな体は、もう抱いてやれない。
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“[掌篇] 33 : 夜の女王” の続きを読む
昨日は某アニメ作品のトークショウ(?)に。
今日はももんげさんに電話で呼び出されて急に秋葉原へ。
とくにこう書くことがあるわけでもないんだけど、備忘録的に。
……あ、いや書くことあったわ。
【発令】
近日中にもう一度、イエサブにいくこと。
中古コーナーで二冊、合計で 16,000円持ってけ俺。
私のお気に入りのくつよりも下から、その人は楽しそうに見上げていた。
その人のところに行きたくて、その人のいない方へとふみ出した。
つるり。
びっくりして目をとじてしまった。
次に目をあけてみれば、もうその人は私を見下ろしている。
私はその人と同じところに行きたくて、何度もくり返したけど、どうしても同じところには行けなかった。
黄色い背中を、つるり、つるり。
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“[番外篇] 30 : キリンの滑り台のある公園” の続きを読む
写真の中、切ない笑顔を見付けてしまった。
楽しかったはずの二人きりの時間。
「時間が必要なだけかもよ?」
優しげな言葉の、裏にある孤独な心。
「笑うんだよ」
臆病だった自分が、初めて言えた素直な心。
「無理だよ」
「出来るよ」
初めて触れたその口元を、ぐっと押し上げ笑顔を作った。
「ほら」
「本当だ」
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“[掌篇] 27 : 絵の中の風景” の続きを読む
春といえば、出会いと別れ。
あわい想いは、時間の濁流に飲まれてしまう。
それに逆らえるのは、ものに宿る記憶だけかもしれない。
ある一組の男女は、それを知っていた。
一人は地元の学校へ。一人は都会の看護学校。
けれど二人のキーホルダーに、咲いた花は同じ姿。
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“[掌篇] 26 : 忘れな草” の続きを読む
去年もなんか似たようなことが有ったよーな気がするのは気のせいか。
書庫代わりのアパート前で、K嬢が寝潰れていたらしい。
このところ御無沙汰だったから、僕が入院したことを知らなかったのは仕方がないとして、無用心にも程がある。
ああ、また隣のオバチャンになんか言われるに違いない。
半ば絶滅危惧種の「説教オバチャン」は、地域社会のある一形態を推進、または維持するためには必要な存在ではあるし、オバチャンが説教してくれるお陰で少しはマシな生活をするようになった人々もいるようなので、道理の上でも感謝しなければならない相手ではあるんですが。
あれで説教ついでに某政教非分離団体への勧誘さえしなけりゃなァ……
閑話休題。
K嬢のアレは春の風物詩かなんかですか。
薫風というには、いささか酒精と胃酸が強すぎるんですが。
「――ちゃん」
「え?」
呼ばれた気がして振り返った。
誰もいない。
それなのに後ろから、腕が回される。
「ずうっと一緒」
姿のない何かが、抱き付いている。
苦しい。苦しい。
また別の声がした。
「いま、いく」
すうっと軽くなった。
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“[掌篇] 20 : 突然の訪問者” の続きを読む
それは閉ざされた部屋の中。
とても大切に育てられていた。
ある日、手を伸ばすと窓に届いた。
外の世界につながる窓。
外が見たいと飛び出した。
しまった。
まだ飛び方を習っていない。
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“[番外篇] X19 : 鳥籠(とりかご)” の続きを読む