[diary] 死水とって来ました。

 よく覚えてたモンだなァ……とか思う。

 高校卒業後、成人前だから 15~17年くらい前か。
 なんかまあちょっと薄いご縁のあった子がいて。
 半年くらいお付き合いがあって、最後はまあ喧嘩別れっぽくバッサリだったんだけど。

 で、まあその何年後かにもう一度ちょっと会って、「過去のことは水に流しましょう」くらいの話をして、結婚するとかって話を聞いて、なんかあったら連絡寄越せとメールアドレス教えて。
 んでもうそれから10年くらい、まったく音信不通のまま過ごしてきたんだけどね。
 そのアドレスに、超久しぶりにメールが来た、と。

 その子が亡くなりましたって連絡だったんだけど。

 喧嘩別れの時、悔し紛れというか捨て台詞というかで「死水くらいとったるわ」とか言ったんだよね、自分。忘れてたんだけど。
 そんなこと覚えてたのねぇ。
 んでまあ遺言でもしてたらしく、約束を果たせと言うわけですな。

 そんなわけで、死水とって来ました。

 ついでに死化粧もね。
 化粧の苦手な子だったで、往時はどっか出かける前とかウチまで来てメイクしたったりだったし。
 最期は苦しかったんでしょうね。化粧が崩れちゃってたので。
 そもそも亡くなったら肌の色とか……いや、まあいいか。

 納棺の前に湯灌されるようだと、やり直しになるかもしれないけど。

 それにしても、記憶の中にあるイメージでは、ものすごい元気な子なんですよね。
 だからまあ、正直まだちょっと「ほんまかいな」という気分がある。
 首筋のほくろの位置は、たしかに記憶のまんまなんだけど。
 ま、今思えばこうして呼びつける辺りは、あの子らしいと言えなくもない。

 色々としがらみもあって、葬儀には出られんので、一足早くのお別れ。

 あちらでも、お元気で。