[chat] 20100104#1-MHPはTRPG?

更新履歴

2010.01.09

  • FPSの注釈を改訂。(MHPは「FPS」ではなく「TPS」に属する旨、本エントリ内ではMHPをFPSと同列に扱っていることの注意を追記)
  • アフィリエイトを追加。

『モンスターハンター・ポータブル』とTRPGの共通項
ケイ
「よし、いいぞ。始めてくれ」
玄兎
「用語は開発室向け*1[用語は開発室向け] = ケイ氏の開発室での専門用語。日常言語とは異なる辞書が必要になる用語がある。例:「スキル」で良いんですか?」
ケイ
「何だ?」
玄兎
「この録音のターゲットを設定して下さい」
ケイ
「うちの開発室のスタッフ向け」
玄兎
「了解です。で、それ以外はいつも通りでいいですか?」
ケイ
「おう。ちゃんとそっちのブログにもアップしとく」
玄兎
「じゃあそのセットで。うちの方にアップするときは、用語チェックしますんで下書きか予約投稿にしといて下さい」
ケイ
「分かった。問題なければ始めてくれ」
玄兎
「了解です。えー、じゃあ『モンスターハンターポータブル』*2[モンスターハンターポータブル] = 本エントリ内での「モンハン」「モンハンP」は、全て『モンスターハンターポータブル 2nd.G』を想定している。がTRPGだって話なんですが。まずちょっとモンハンPをTRPGとして見なした理由について説明しときます」
ケイ
「おう」
玄兎
「前提から。TRPGの構成要件のうち、大きなウェイトを戦闘という要件が占めています。この要件の楽しみについて経験、強化が積み重ねられてきましたが、この方向性の極点にはFPS*3[FPS] = First Person Shooting の略。「一人称シューティング」とも。なお、モンハンは俯瞰視点のTPS(Third Person Shooting)に属するもので、本来ならFPSには分類されない(注意!)が、本エントリ内ではモンハンもFPSと同列に扱っている。があると考えています」
ケイ
「詳しく」
玄兎
「現在発表されているTRPGシステムにおいて優秀、あるいは緻密とされる戦闘要件は、データ化されたスキルビルド*4[スキル] = キャラクター(オブジェクト)にidle以外のルール(計算式)演算が発生する処理全般。特殊な技能に限定せず、「スキル」はゲームキャラクターに関わるアクション全てを指す。「弾を打つ」アクションは「スキル:弾を打つ」、「歩く」だけでも「スキル:歩く」を使用/演算していると考える。*5[スキルビルド] = 目的に合わせてスキルデータを構築すること。デフォルトで持たないスキルを構築することも含む。、スキルユース*6[スキルユース] = スキルを使用すること。、ポジショニング*7[ポジショニング] = 移動、停止などオブジェクトの機動(位置取り)のこと。、トークンユース*8[トークンユース] = ゲームトークンを使用すること。一般的にはトークン=アイテムと見なせば良い。分離可能なオブジェクトを使用することでルールに変化を与える。の組み合わせによるものです。これ自体はデジタルの、いわゆるFPSのモデルと同じじゃないですか。ポジショニングを分離するとJRPGになります。初代ロマサガ*9[初代ロマサガ] = 『ロマンシング・サガ』(スクウェア・SFC)の第一作目のこと。あたりで認知されるようになったエネミーアイコンの可視化は、ポジショニングをゲーム化したものですね」
ケイ
「だな」
玄兎
「話を戻して『モンハン』のゲーム要件ですが、こっちも基本的にはスキル*10[モンハンのスキル] = 前述の「スキル」とは異なり、『モンハン』用語としてのスキル。能力値が修正される、特定の行動速度が向上する、環境によるペナルティを軽減/増幅する、などの効果がある。発動のための装備ビルド、装備ごとのモーション特性*11[装備ごとのモーション特性] = 武器ごとの攻撃(当たり判定)軌道、キャラクターのポジション変化、突撃やバックステップなどの追加行動、弾の装填など。、ポジション取り*12[ポジション取り] = ポジショニングと同じ。モンスターの攻撃パターン、攻撃範囲を見越して安全な場所や、攻撃しやすい場所へと移動、または待機する戦術機動。、アイテムの戦術運用*13[アイテムの戦術運用] = 眠り生肉を食べさせて無力化、潜った瞬間に音爆弾、閃光玉で怒らせて落とし穴、安全圏で回復薬など。アイテムの有無によって戦術要件は大きく異なる。とそのまま対応しています」
ケイ
「なるほど。それで?」
玄兎
「静的なTRPGと動的なモンハン、どちらがより分かりやすい面白さを有しているかを考えたとき、TRPGがこのままハードな数学的コンバットに重きをおいて前進するなら、そう遠くない未来にFPSに致命的な敗北を喫すると予想できます。逆説的に、現段階ではまだFPSにはマシンスペックの問題、具体的にはPCゲームであればプレイヤー個々人のマシンスペックの格差と通信環境の問題、扱えるオブジェクト数とAIの限界、それと関連して条件闘争の甘さがあって、まだTRPGにも優位性は残されているとも考えています。これは『シノビガミ』というTRPGシステムが参考資料になるかと思います」
ケイ
「具体的に」
玄兎
「主に条件闘争の点ですね。『シノビガミ』はコンゲーム*14[コンゲーム] = 詐欺や騙し合いによる駆け引きをテーマとしたゲームのこと。の要素が強いんですが、これをMORPGと考えたとき、まだこのレベルに到達しているFPS系は、僕の知る限りでは発表されてないように思います。個々人のミッション内容が違う中で、いつPvPに発展してもおかしくない合同ミッションを遊ぶわけで、まあコンシューマだと『ドカポン』*15[ドカポン] = お金を稼ぐことを目的としたスゴロク形式のコンシューマゲーム。基本的にはパーティーゲームだが、他プレイヤーへの妨害手段が多く、苛烈であるため「友情を破壊するゲーム」とよく言われる。SFC版を皮切りに、今日までシリーズが継続しているご長寿シリーズのひとつ。とか。あれはサスペンスだから違うけど」
ケイ
「PvP*16[PvP] = 「Player v.s. Player」の略。用意されたNPCではなく、他のプレイヤーを敵として戦う。陣営に分かれた集団戦が多い。やるってことか? 『パラノイア』*17[パラノイア] = 「市民、幸福ですか?」「幸福は義務です」や「ZAPZAPZAP」など、多くの名台詞を生み出したTRPG。統括コンピュータを頂点にした社会で、コンピュータに与えられた任務を果たすべく活動する……というのは表面的な内容で、実際にプレーすると「他のプレイヤーが反逆者である証拠を突き止めて殺す」「反逆者を殺すことで自分が反逆者ではないとアピールする」「実は全プレイヤーが反逆者である」というとんでもないゲームが展開される。ちなみにPCが死んでも「それはクローンだった」として、何食わぬ顔で別の場所から同じIDのPCを登場させられるので、思う存分に殺し合いができる。シリアスにやればやるほどギャグになるという素晴らしいロジック(笑)。 とか」
玄兎
「ですね。ただし最初から敵味方に分かれるわけじゃなくて、遊びながら敵味方を判別して、最終目標を達成する形ですが。その辺は『パラノイア』とは違います。あれは基本、皆殺しが正解でしょう(笑)」
ケイ
「そうだったそうだった。幸福じゃないやつはザップザップ(笑)」
玄兎
「そういう意味では『パラノイア』より『人狼』*18[人狼] = 『汝は人狼なりや?』というパーティーゲームのこと。「ある村に村人に化けた狼が潜んでいることが判明する。狼たちは毎日一人の犠牲者を出す。故に村では話し合って、自衛のために人狼が駆逐されるまで毎日一人の村人を投票によって吊る(殺す)ことに決めた」というストーリーを持ち、プレイヤーは自分が人間であることをアピールしつつ、自分の目的を達成しようとするコンゲーム。さまざまな特殊ルールに沿った理論的思考に加え、極めて直感的なプレイングが否定できない構造のため、必勝法が存在しない名作。のが近いかもですね。ほぼ、まんまのゲームがTRPGだと『とらぶるエイリアンず』*19[とらぶるエイリアンず] = 和栗あきら氏デザインのコンゲーム型TRPG。互いに秘密があるため「行動宣言を紙に書いてGMに渡す」、GMも「その結果を紙に書いてプレイヤーに返す」などのプレイングが普通に行われるため、TRPGなのに音響的には非常に静かに進行することが少なくない。出版はホビージャパン。なんてタイトルもありますんで、興味のある方は調べてみて下さい。アナログゲームはまだまだ掘り起こせる鉱脈ありますよ」
ケイ
「でもお前、そんなんオンラインでFPSやったら同士討ちばっかやんじゃねえか?(笑)」
玄兎
「そういう荒らし行為も出てくるでしょうね。コンゲームは民度が高くないと遊べませんから」
ケイ
「その辺が解消されたらTRPGに勝ち目はねえのか」
玄兎
「民度問題の解消は環境構築のレベルになるんで、管理システム側の問題になりますけど。あくまでゲームコアの、数学的なコンバットに限定すれば、現段階で発表されているTRPGシステムではイーブンかそれより劣勢に持ち込まれると思います。リアルタイムかターンか、その辺の好みの差ってくらいでしょう。とはいえターン制にしても『ドラクエ9』のマルチプレーもあるし、アナログの技術は概ねデジタル化されちゃった気もしますね。それからインターフェースとしても、モンハンは視聴覚で具体的に情報共有できるのに対して、TRPGはせいぜいがアブストラクトされた視覚情報だけ。快感の取得条件としてもっともハードルの低い、身体感覚変換の精度レベルで、既に呆れるほど大差がつけられています」
ケイ
「身体感覚に錯覚させるための情報量が不足してるってんだな。共感覚の条件を満たしていねえと」
玄兎
「共感覚はまあ、あれを神経疾患みたいに言う人もいるんで、その言葉でいいかは難しいとこなんですけど。ただ実際のところ、映画やらテレビやらゲームやら、子供の頃から映像文化に慣れ親しんでる日本人ならほぼ持ってる感覚でしょう。で、そういう部分で負けてるのに対して、かつてTRPGは複数のプレイヤーが参加することができる点を優位性としてましたが、MORPGが開発された時点でこの優位性も解消されました」
ケイ
「ぼろくそだな。で、さっきのコンバットゲームの要件の一致を考えると、重点を置いたコンバットゲームでも結局は負けが見えてるってわけだ」
玄兎
「YES。数学的に用意されたゲームボード、スキル、トークンの中でのみ行われるゲームは、数学そのものであるデジタルには敵わないでしょう。実際、既にタッチパネルを使用してD&Dをプレーする実験*20[タッチパネルでD&Dをプレー] = カーネギーメロン大学の研究チームが公開した研究テーマ。紹介記事⇒マップ拡大縮小にダイス振りも!TRPG『D&D』をタッチテーブルで実演も行われてますし、戦術シミュレーションゲームの書式で『D&D』の戦闘処理をプログラミングすること自体はそう難しくないはずです。敵をAIで動かさなくて良いなら、アルゴリズムを分けなくて良いんで既存のシミュレーションより簡単なんじゃないかと」
ケイ
「バランス取りにAI駆動考えなくて良いなら楽かもな」
玄兎
「そういや前に『トラベラー』*21[トラベラー] = 言わずと知れたSF-RPGの名作。宇宙時代、さまざまな星々を渡り歩きながら冒険(?)をする。のコンバットプログラム組んでましたよね」
ケイ
「学生時代のやつか? あんなもんはお前、相対的な距離線出して、あと損害管理するだけの代物だぞ。98のコンパイルだからもう読めねえし」
玄兎
「もったいない。また組みませんか」
ケイ
「別に無くても遊べるだろ、あれくらい」
玄兎
「そりゃまあそうですが」
ケイ
「じゃあ話戻すぞ。TRPGの優位ってな何だと思う?」
玄兎
「GNS理論を持ってくるなら、単純なGでの勝負は明らかな敗北が目に見えているわけですから、残りはNとS、ナレーショニストかシミュレーショニストですが、シミュレーショニストとしても自然科学の範囲では、基本的には演算能力の問題だけになります。ですからSの範囲では群集、社会のシミュレーションが可能であるか? ということが現状での課題になるかと思います」
ケイ
「AI研究だな」
玄兎
「ですね。ゲーム的に強いAIと優れたAIの違いは、『森田将棋』の時代に既に言及されていた話ですし、まあその道では一歩引いておきます」
ケイ
「NPCの運動をエージェントプログラムで演算させてる人間の台詞とも思えんが」
玄兎
「あれは思考実験の段階ですんで、まだまだ演算が甘すぎる。ドクシアデスのダイナポリスモデルでスケール管理をしてみてるんですが、あれもちょっと閉鎖的で外部刺激の演算が上手く機能しなくて。物理距離と情報距離の関係性だけ浮いちゃってんですよ」
ケイ
「それはいいとして。そうするとGNSの残りはNだな。物語性だったか? そっちの研究は去年始めたばっかりだが」
玄兎
「それならTRPGはある程度のレベルで成果をあげるとは思いますよ。ただ、正直なところ現在のTRPGの遊び方だと、ベーシックラインはパターンライティングで済みそうな話なのが残念ですが」
ケイ
「パターンライティングで全部書けるか?」
玄兎
「時間があれば、多分可能です。新城先生が昔、キャラクターの作り方だったかな?*22[キャラクターの作り方だったかな] = 正しくは『プロの発想法でつくる!ゲームキャラクター』という書籍。 なんかそんな感じのタイトルの本でやってます。最近出た『物語工学論』ってやつも、なんか内容同じって話なんで、そっちのが入手しやすいと思いますが」
ケイ
「持ってないか?」
玄兎
「古い方なら持ってますけど。今度貸しますよ。個人的にはあれ、新旧比較してみたときに、新しい方で消えたキャラクターセットがあるんだけど、双子だったかな? なんでそいつらが消えたのかを考えるのが一番面白そうだと思ってます。他のパターンセットに吸収されたのか、あるいは工学的に使いにくいと判断されたのか、時代的なものなのか。読んでる暇ないんですが。で、話を戻していわゆるラノベ的なストーリーってのはハリウッドパターンで大枠の説明ができますし、細部のセリフ回しくらいじゃないかと思います。そこに時代的なキーワード、まあこれはいわゆる萌え属性なんかが分かりやすい例ですが、そういうサブディクショナリーで共感を誘うのが今の売り方というか。まあ身も蓋もない話ですが」
ケイ
「ふん。じゃあ結局、GNU理論の範囲ではアナログがデジタルに勝てる要件は無いわけか」
玄兎
「あれが個々に独立した区分と見なしてたら、多分無理です*23[独立した区分と見なしてたら] = 現在のTRPGシステムは、G運用がNやSにつながるよう組まれているものがある。こうしたダイナミックなメカニズムデザインは、GNSを分離独立させがちなデジタルでは比較的難しいと思われる。。で、今考えてるのが最大の優位性はアドリブじゃないかって話で。デジタルはアクシデントに対応できない。そもそもデジタルじゃ発生したアクシデントは単なるバグでしかない。解法が無いからアクシデントなんだけど、それをその場で構築出来るのが人間って奴で。クラッシックのピアノ協奏曲で、ピアニストがジャジーなアドリブを効かせたとき、オーケストラがデジタルだったら入力された譜面に沿った演奏しか出来ませんが、アナログならオーケストラのプレイヤーの腕次第でジャズアレンジに合わせた演奏が出来る。いわゆる事故、トラブルというものに適宜対応出来るのがアナログの強みです。後それにお祭り騒ぎってのもあったんですが、これもやっぱりモンハンに持っていかれました」
ケイ
「アドホックだな。あれはオンラインを鼻で笑うような素晴らしいアイディアだった(笑)」
玄兎
「オンラインに恨みでもあるんですか先輩(笑)。まあそう、それです。端末を持ち寄ってカンバセーションサークル内で遊ぶわけで、そりゃもうテーブル囲んでぎゃーすかやるのと同じです。タイムラグもなくプレーしながらぎゃーすか騒げるわけで。これもTRPGのトランスと同じ環境が構築できちゃってる。結局、TRPGがゲームとして楽しいと言われる要素のうち、特に戦闘に要件を絞ってしまえばモンハンが同じ方法で、より洗練されたものを提案してくれちゃったんですよ。後はさっきの条件闘争の部分くらいなんだけど、それはTRPG側も、ほとんど提案できてないのが現状じゃないかと思いますんで、まあモンハンをTRPGと見なすのは、それほど異常な話じゃないと思う次第です」
ケイ
「ゲームの重要要件が同じで、雑談、話題性も同じ。しかも数人が集まってプレーする様式も同じ。モンハンとTRPGは、遊び方、楽しみ方がほとんど同じ、て話だな?」
玄兎
「ザッツライト。まあモンハンにはソロプレーの要素と、スキルビルドを自由に選べるようにするまでの準備に時間がかかる点で、TRPGみたいに突然ハイレベルPCが使えないあたりは、違うんですけどね。そういう意味ではTRPGになる、てのが正しいのかも知れません。あと最初の戦闘要件の部分は、そうじゃないタイトルも当然あるわけで、まあ絶対って話じゃないんですけど、そういうのはこのシステムの要件はこういうもんでー、とか調べて教えてくれると次のネタになっていい感じです(笑)」
ケイ
「うちのスタッフ勝手に使おうとするな(笑)」
玄兎
「まあ自主性に任せるということで。それにこの話、逆に言えばモンハンからTRPGに逆流させる方法とか、考える足がかりにならんかとか思ってるんで、その実験ってことで」
参考資料(と言う名のアフィリエイト)

References

References
1 [用語は開発室向け] = ケイ氏の開発室での専門用語。日常言語とは異なる辞書が必要になる用語がある。例:「スキル」
2 [モンスターハンターポータブル] = 本エントリ内での「モンハン」「モンハンP」は、全て『モンスターハンターポータブル 2nd.G』を想定している。
3 [FPS] = First Person Shooting の略。「一人称シューティング」とも。なお、モンハンは俯瞰視点のTPS(Third Person Shooting)に属するもので、本来ならFPSには分類されない(注意!)が、本エントリ内ではモンハンもFPSと同列に扱っている。
4 [スキル] = キャラクター(オブジェクト)にidle以外のルール(計算式)演算が発生する処理全般。特殊な技能に限定せず、「スキル」はゲームキャラクターに関わるアクション全てを指す。「弾を打つ」アクションは「スキル:弾を打つ」、「歩く」だけでも「スキル:歩く」を使用/演算していると考える。
5 [スキルビルド] = 目的に合わせてスキルデータを構築すること。デフォルトで持たないスキルを構築することも含む。
6 [スキルユース] = スキルを使用すること。
7 [ポジショニング] = 移動、停止などオブジェクトの機動(位置取り)のこと。
8 [トークンユース] = ゲームトークンを使用すること。一般的にはトークン=アイテムと見なせば良い。分離可能なオブジェクトを使用することでルールに変化を与える。
9 [初代ロマサガ] = 『ロマンシング・サガ』(スクウェア・SFC)の第一作目のこと。
10 [モンハンのスキル] = 前述の「スキル」とは異なり、『モンハン』用語としてのスキル。能力値が修正される、特定の行動速度が向上する、環境によるペナルティを軽減/増幅する、などの効果がある。
11 [装備ごとのモーション特性] = 武器ごとの攻撃(当たり判定)軌道、キャラクターのポジション変化、突撃やバックステップなどの追加行動、弾の装填など。
12 [ポジション取り] = ポジショニングと同じ。モンスターの攻撃パターン、攻撃範囲を見越して安全な場所や、攻撃しやすい場所へと移動、または待機する戦術機動。
13 [アイテムの戦術運用] = 眠り生肉を食べさせて無力化、潜った瞬間に音爆弾、閃光玉で怒らせて落とし穴、安全圏で回復薬など。アイテムの有無によって戦術要件は大きく異なる。
14 [コンゲーム] = 詐欺や騙し合いによる駆け引きをテーマとしたゲームのこと。
15 [ドカポン] = お金を稼ぐことを目的としたスゴロク形式のコンシューマゲーム。基本的にはパーティーゲームだが、他プレイヤーへの妨害手段が多く、苛烈であるため「友情を破壊するゲーム」とよく言われる。SFC版を皮切りに、今日までシリーズが継続しているご長寿シリーズのひとつ。
16 [PvP] = 「Player v.s. Player」の略。用意されたNPCではなく、他のプレイヤーを敵として戦う。陣営に分かれた集団戦が多い。
17 [パラノイア] = 「市民、幸福ですか?」「幸福は義務です」や「ZAPZAPZAP」など、多くの名台詞を生み出したTRPG。統括コンピュータを頂点にした社会で、コンピュータに与えられた任務を果たすべく活動する……というのは表面的な内容で、実際にプレーすると「他のプレイヤーが反逆者である証拠を突き止めて殺す」「反逆者を殺すことで自分が反逆者ではないとアピールする」「実は全プレイヤーが反逆者である」というとんでもないゲームが展開される。ちなみにPCが死んでも「それはクローンだった」として、何食わぬ顔で別の場所から同じIDのPCを登場させられるので、思う存分に殺し合いができる。シリアスにやればやるほどギャグになるという素晴らしいロジック(笑)。
18 [人狼] = 『汝は人狼なりや?』というパーティーゲームのこと。「ある村に村人に化けた狼が潜んでいることが判明する。狼たちは毎日一人の犠牲者を出す。故に村では話し合って、自衛のために人狼が駆逐されるまで毎日一人の村人を投票によって吊る(殺す)ことに決めた」というストーリーを持ち、プレイヤーは自分が人間であることをアピールしつつ、自分の目的を達成しようとするコンゲーム。さまざまな特殊ルールに沿った理論的思考に加え、極めて直感的なプレイングが否定できない構造のため、必勝法が存在しない名作。
19 [とらぶるエイリアンず] = 和栗あきら氏デザインのコンゲーム型TRPG。互いに秘密があるため「行動宣言を紙に書いてGMに渡す」、GMも「その結果を紙に書いてプレイヤーに返す」などのプレイングが普通に行われるため、TRPGなのに音響的には非常に静かに進行することが少なくない。出版はホビージャパン。
20 [タッチパネルでD&Dをプレー] = カーネギーメロン大学の研究チームが公開した研究テーマ。紹介記事⇒マップ拡大縮小にダイス振りも!TRPG『D&D』をタッチテーブルで実演
21 [トラベラー] = 言わずと知れたSF-RPGの名作。宇宙時代、さまざまな星々を渡り歩きながら冒険(?)をする。
22 [キャラクターの作り方だったかな] = 正しくは『プロの発想法でつくる!ゲームキャラクター』という書籍。
23 [独立した区分と見なしてたら] = 現在のTRPGシステムは、G運用がNやSにつながるよう組まれているものがある。こうしたダイナミックなメカニズムデザインは、GNSを分離独立させがちなデジタルでは比較的難しいと思われる。

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