[draft] ゲームシステム技術史案 : 物語記述編(0)

世界中で暴威を揮っているコロナ禍中において、ただひたすら自宅でゴロゴロぐだぐだと日々を送っております。玄兎です。

創作で気を紛らわせようとしても、どうにも手が進まず気が乗らないので、暇つぶしに脳内に溜まってる (T)RPG のルールデザインにおける技術史でもちょっとまとめてみようかと思った次第。

まあ暇つぶしでしかないので途中で投げちゃうと思いますが、こんな話、興味ある人いますかね?

あ、書きかけですんで悪しからず。あとで継ぎ足すか、節分けするかして続きは書くつもりです。

1. (T)RPG のゲームシステム技術史 : 物語記述編

(T)RPG という遊びはまず、自由奔放な想像力の発露を楽しむ、無秩序な「語る/遊び」から出発しました。しかしこの時点では、まだ「何について」「どのように」語るのか、ということについては漠然としていました。

そうして自由奔放な──言い換えれば曖昧模糊とした── (T)RPG という遊びを繰り返しているうちに、「物語を記述する」という遊び方が発見されました。ひとつひとつは小さな物事でも、それらを積み重ねることによって、より大きな意味のあるものへと変えてゆく。それまでは偶発的に見出されていた「物語」を、自ら生み出していこうという遊び方です。

そうしてさまざまな物語が、(T)RPG の遊びの中から生み出されるようになりました。

しかしそこで新たな問題が発生しました。最初は小さな個人の物語から、次第に多くの人々が関わる物語へと広がりを見せていくにつれて、参加者一人ひとりの語りたいことが異なっていき、まとまらなくなってしまうようになったのです。

それでもこの遊び方を諦められなかった人たちが、この遊び方に熱狂した人たちが、自分たちが遊びたいものが遊べるよう──語りたいものを語るため、ひとつのテーマを皆で共有し、秩序をもって語れるよう──試行錯誤を繰り返すようになりました。その中から、さまざまな技術が編み出されてきたのです。

そうして遊び方の多様化が進み、現在「語る/遊び」としての (T)RPG にはさまざまな技術が知られるようになりました。(結果として (T)RPG という遊びは決してひとつの手順、ひとつの遊び方をマスターすれば済むものではなくなっています)

そしてその土台となっているのが、ゲームシステムの構造です。

1.1. ゲームシステムの基礎構造

(T)RPG のゲームシステムは、そろそろ半世紀になろうかという歴史の中でその構造の基本形態を確立しています。まずはそれについて確認しておきましょう。

(T)RPG のゲームシステムは、大きく分けて以下の項目に整理できます。

  1. 判定(ルール)
  2. 資料(データ)
  3. 管理資源(リソース)
  4. セッション運営

これらの組み合わせによって物語を記述するわけです。

では実際にどのような形で物語を記述するのか、その方法について簡単に見ていくことにしましょう。