[memo] 少人数セッションのススメ

まー大した話でもないのですが。

朝早くから何書いてるんだかにゃー(笑)

(T)RPGで扱える物語には限りが有る……というけども

(T)RPGで何かしらの物語を描こうとした時に、「でもこれちょっと(参加者さんたちに)受け入れられないんじゃないかなー」ってことがあったりします。

セッションで語られる物語って、どうも「参加者全員の公約数であること」が求められがちってのがあるんですね。要は「参加者みんなが受け入れられる物語」であるということ。

これは特に、物語の輪郭を少数(GMと少数のPL)が語り多数(その他のPL)が受容する形の、旧来的なセッションモデルで生じやすいモノでありまして。「物語に対する介入権の格差」から生じる不平等感、とでも言いますか。

たとえ汚れると分かっていても

かくあるべし、というのも分からんではないんです。先達としては散々やり尽くしてる感もあって、「やっぱ公約数が一番だよ」と言いたくなるのも分かるんです。

ですが世の中には様々な物語のカタチがあって、その中には未体験の、あるいは久しく離れていた感覚を欲して「ちょっと違ったモノがあっても面白いんじゃないか?」と思うことはありましょう。

人間、汚れると分かっていても泥んこ遊びがしたい時はあるものです。

そこで挑戦として

こうした欲求に対し、近年ではターン制のように、参加者一人ひとりが順番に(ルールを守って)物語の輪郭を語り合う代わりに、他者の語りに対して異議を申し立てない――物語に対する介入権を(極力)平等にする――というアプローチで「公倍数であること」を狙っていく挑戦がなされているわけです。

もちろん後者でも、参加者が納得のいかない結末になってしまうことはあって、そういう意味では「せめて最大公約数ではあって欲しい」みたいな部分もどこかにあるわけですが。そこは「競技/ゲーム」という枠組みに落としこむことで納得のいくカタチにする、あるいは少なくとも飲み込めるようにデザインするというのが、大人の――あるいはゲーマーの――姿勢ということになるでしょうか。

ま、それはさておき。

最大公約数を狙うのに疲れた時は

(T)RPGを遊ぶ人たちの中にも色んな好みの人たちがいるわけで、どうしたってバッティングすることはあるわけです。そうするとまあ、最大公約数はどんどん小さく、頭打ちになっていってしまいます。

そういうコトを考えると、ディープな、受け手の範囲が狭まってしまうような物語を語りたいなと思った時には、思い切ってプレイヤーが1~2人程度の少人数セッションという選択肢もありますよ、と。

少人数セッションというと、自分は初心者さんをドップリ沼に突き落とす(笑)時とかにもよくやりますが、これは「ルール解説によるタイムロスに余計なストレスと感じさせないため」であると同時に「相手の好みに直撃する物語を全力で体験してもらうため」でもあります。

少人数である以上、どうしたって最小公倍数は小さくなってしまいますが、最大公約数はデカくできます。参加者が少なければ、一人ひとりに割り当てられる時間――一人ひとりが物語の主人公である時間――も長くなりますんで、短時間で、集中力が切れる前に語りきれるというのも長所であります。

マルチゲームとしての(T)RPGというと、多人数でワイワイやる楽しみってのがあって、予想外のコンビネーションから生まれる物語の妙味(本記事における“公倍数”)というのがあるわけです。が、そういうイレギュラーへの対応に疲れた時、あるいは最大公約数を狙うことに疲れた時には、気心知れた友人と囲む少人数セッションというのも良いモンですよ。という話。

一人で創作しちゃうってのも良いんですが、好きなモノについて誰かと自由に語れる楽しさってのは、格別の味だったりしますからね。

余談

あと自作ルール(MoDであれシステムであれ)のテストなんかも、まずは少人数で回してみるのオススメ。こちらは「メンツ集める手間が少なくて済む」というのが最大の利点なんですが、他にも「分かってる人を増やしといた方が実戦投入しやすくなる」というのもあって(笑)

もちろん多人数ならではのトラブルってのもありますが、単純なバグの洗い出しは出来るだけ先にやっておいた方が、後々のストレスが少なくて良いので。

ナマのまんま持ち込んで「あの人の作るルールは酷い」とか思われるの怖いしな!