[anime] 『惡の華』にやられるの巻

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[[『惡の華』>http://akunohana-anime.jp/]]アニメ第一話。

……たしかに「やられた」感あるねコレ。

以下、ごく個人的な感想というか観ながらボンヤリ考えてたこと。

作品の内容じゃなくて作画・動画まわりの話ね。
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**ロトスコープの意味

ロトスコープでのアプローチが取り上げられたし、自分もその辺に興味を持って観ることにしたんだけど、これどっちかというと制作サイドの都合なんじゃないか? と思わないでもなく。

『惡の華』の世界観に対して、こういうキャラデザを使った表現をしようとした時、今のアニメの制作現場で果たしてコレが描けるか? と想像してみると、けっこう厳しいような気がする。

フルアニメでなくリミテッドなせいで、ちょっと画面がちらつく印象があって、そのへんは大きいマイナスだけども。そのへんは直っていくのかな?

***実写でやればいいんじゃね?

「実写に寄せすぎててロトスコープである必要が無い」って意見もありそうだし、それは至極うなずける話でもあるんだけど、たぶんあれ実写そのままでやると、寒々しいギャグになっちゃうような気もするんですよね。

なんかね、思春期あたりの層って「芝居」が下手になるんですね……下手になるというか、芝居に照れが混じっちゃう。役に入りきれずに「これはお芝居で自分は本当はこんな人間じゃないです」ってアピールしちゃってる感じ。

子役が思春期の辺りで評価を悪くして消えていくのも、生活態度やストレスとは別に、この辺があるんじゃなかろか? とか。

もちろん上手い子は上手いのかもしんないけど。

また演じる側だけでなく、たぶん鑑賞する側の問題でもあると思うんですが。

思春期あたりの層には「大人」であることと「子供」であること、その両方を求めちゃう部分があって、芝居としてのテンプレート化に対して否定的に見ちゃってたりして。当人にしてから、思春期というのはアレコレ思い悩んでいたために、様々な情報履歴が残ってるんですよね。

なので微に入り細を穿って実体験との比較をしてしまう――「出来てしまう」というべきか。

しかも「実体験」とされるものは鑑賞者の都合に合わせて加工されていることが多いため、「そんな奴ァいねぇ」と見てしまうケースが少なからずあって。

(T)RPGでいう「リアルマン」、「リアルリアリティマン」のようなスタンスを取りたがる、というか。

更には劇伴、カメラワークも絡んできて、逆にリアリティが損なわれやすいという。

閑話休題。

そんなわけで、これ実写でやったら相当キツいことになってたんじゃないかと思うのですね。

***アニメ絵で出来たかというと……

……といって従来のアニメ絵で描いたら、あれほどの生臭さは出てこないんじゃないかというのもあって。

授業風景のガヤとかしょーもない男子の日常会話とか、変にキャラ立ちしちゃってストーリー側から目が切れちゃう可能性がありそうだなーと。

原作知らんのだけど、聞いた限りじゃ文芸系のテイストだってことだし、そう考えるとコレは解としてアリなんじゃないかな。

たぶん「マンガはマンガで、アニメはアニメで、別々に楽しむと良いよ」ってタイプだと思う。

アクション物なんかは「これ動いたらどうなるの?」ってのが観たい気分があるんで、原作をなぞるように作って欲しかったりするんだけど、ドラマ物については媒体毎に違った表現で、テーマ性というか、根底に流れる「世界観が同じ」ってのが観たくなるので、この手の野心的なアプローチは結構好きだったりします。

どうしても江口寿史を思い出すけど。

……なんて考えながら観ました。

***余談

売るのはちょっと難しかろうなー、とか余計なことも考えたり(汗)

「繰り返し観たい?」って聞かれると考えちゃうし。

「買う?」って質問には非常に答えづらいものがある。

たぶん今後自分が年食っていっても、そういうの関係なしに観られそうなモノだと思いますんで、「買って損した」と思うようなコトにはならなさそうですが。

時々思い出したように観たくなるかもしれんので、レンタルに並んでくれると嬉しいんだけど、どうかなー?

やっぱ買っといたほうが良いかなァ。

……ああ、EDの「花」はちょっと中毒性あるので、ちょいちょい聴きたくなりそうな気がします。

怖いけどね(笑)
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【ニコニコ動画】Aku no Hana "惡の華" – ED

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