前エントリ「TwitterでTRPGとか」に、氷川 霧霞氏より実に正鵠を射たコメントを頂きました。
ありがとうございます。実にクリティカルです(笑)
ということで、ひとつずつ考えていってみようかと思います。
ページの内容
Twitter はパブリックスペースとして機能するか?
まず最初に、前エントリでは Twitter をある種のパブリックスペースとして、いろんな人が気軽に読める宣伝の場として運用することを考えたりしてたんですが、「そもそも Twitter はパブリックスペースとして機能するか?」という問題。
TRPGセッションだと相当数のツイートを流すことになるので、興味ないフォロワーは一発でリムーブですよね(笑)
(TwitterでTRPGとか : コメント欄より)
そうなんですよね。実際、興味ないツイートが多い人はリムーブしちゃう(笑)
そうするとまあ、たとえツイッター自体がパブリックスペースとして機能する*1[Twitter自体がパブリックスペースとして機能する] = 実際はフォローしてる相手以外は見えないので、良くて「セミパブリックスペース」くらいのモノだと思うが。 としても、Twitter で TRPG セッションやればそのままパブリックスペースでのプレイって事にはならない。
なにしろリムーブされれば存在しないのと同じだから。
この時点で「パブリックスペースでのセッション」っていう目的から逸脱するっていうジレンマ(笑)
従来のシステム/セッションでは、ほとんど意味がない(素直にチャットツール使った方がいい)ってことになるかと思います。何も Twitter を無理に使う必要はない。
これを踏まえた上で、Twitter をパブリックスペースとして、Twitter 上でのセッションそのものを宣材として機能させるためには、大きく分けて二つの課題をクリアする必要があるように思います。
- ツイートの時間密度を低く抑える(TLを押し流さない)
- ツイート自体のコンテンツ的な価値を高める
1 : ツイートの時間密度を低く抑える
言い換えると「タイムライン(TL)を押し流さない」と言うもの。フォローしてくれた人に対してリムーブされないようにする、予防策です。
従来の TRPG セッションというのは、細かなやりとりによってコンセンサスを高めるプロセスがあります。ただ、それを Twitter でそのまま実行すると、通常ありえないペースでツイートが大量発生することになります。それによってフォロアーたちの TL が押し流されてしまうことになり、容易に「うっとうしいからリムーブ」という選択を引き出してしまうことにつながるわけです。
これを回避するために、セッション関連のツイートは極力少なめに抑える必要があるように思います。
2 : ツイート自体のコンテンツ的な価値を高める
これはフォロアーの関心を引くための方法論です。
140文字という制限はあるものの、既に「ツイッター小説」のような形でツイートをひとつのコンテンツと見做すことには、さほど抵抗はないように思います。かつては Twitter 自体、「ミニブログ」というカテゴライズで紹介されていたわけで、ツイートのひとつひとつはエントリとして成立させることも不可能ではないでしょう。
ただ、これも従来の TRPG セッションとは必ずしも相性のいいものでは有りません。というのも、TRPG には少なからず競技性を追求するための数字のやり取りがあって、でもこれって外から見てても何やってるのかさっぱり分からないんですね。
なんでまあ、ゲームはなるべく数量評価を使わずに進められるものが好ましいかと思います。
で、そんなシステム有るか?
で、まあ上記の二つの要件をクリアするシステム/遊び方ってあるか? って考えると、こりゃ『Wローズ』かなぁ、とか。
でもあれ、TRPG としてはハイエンドで、以前にも「あれってリレー小説だよね」なんて話もあったりで、あんまり TRPG として見なされてない風もあるし。そうすると「TRPGの宣材」として機能しないのは変わらないんじゃないか? なんていうジレンマも(笑)
だからまあ、Twitter にマッチした新しい遊び方、新しいシステムってのが無いものか? とか考えてる次第で。
でもこれも次のコメントで、あっさり無効化されちゃうんですよね。
つまり――
わざわざ Twitter 使わなくてもいいんじゃ無いのか?
うん、実にクリティカル(笑)
TRPG用のチャット替わりのツールとしてはTwitterはいろいろ足りないと思うので、既存のチャット系ツールはそのまま使い、そこへのポストをTwitterに自動で流し込むことを考えた方が良いんじゃないかと今のところは考えています。
TRPG用のチャットツールとして、Twitter は不足してるものが多いってのは、全くそのとおりだと思います。
しかも現在は「どどんとふ」なんていう怪物ツールまで開発されているわけで、わざわざ悪い環境を選択する理由なんて無いわけで。
ですから「既存のチャットツールはそのまま使う」というのは、まったく現実的な理解だと思うんですよね。
むしろ自分の考えの方が「何いってんだろう」とか、よく思うし(笑)
この「悪い環境」である Twitter を、わざわざ選ぶ理由としては、上記の「パブリックスペース」としての点、あとは「場所を選ばず書き込みができる」ことに利点を見出すくらいなんですが。
前者については上記の通りなので、後者についてはどうかと考えると。
「場所を選ばず書き込みができる」ってのは「大抵の環境で遊べる」ってことで、まあ場所を選べない環境下でも大丈夫って話ですね。
場所を選べる環境下なら、それこそ「どどんとふ」でも「RPTools」でも、あるいは旧来的な IRC やブラウザチャットでも普通に遊べばいい。そうでない環境でわざわざ遊ぶというなら、それなりの遊び方ってもんを考えないと、わざわざ不便な環境で遊ぶ理由がない。
普通に遊べる環境ってのは、
- まとまった時間、PC の前に拘束される
- セッション用のツールがストレス無く運用出来る PC 環境
大雑把にこのへんでしょうか。
これが満たせない環境下でなら、Twitter でセッションをやる価値も見いだせるかな、と。正直なところ、三十過ぎて深夜、PC の前に座ってオンラインセッションとか、けっこう疲れるので大変なのです(笑)
で、そうすると、やっぱり従来の遊び方とはちょっと違ったスタイルでの遊びになるかとか思うんですが。どっちかというと昔の掲示板(BBS)セッションみたいな形で、一回のプレイに数日~数週間を要するような感じで。そうした形で、尚且つ Twitter の制限なんかを考えると、たとえば ARG*2[ARG] = Alternative Reality Game / 代替現実ゲーム。 系になるとか、何かしら新しい遊び方が生まれてくるんじゃないかって考えがあって。
それが TRPG と言えるかどうかは分かったもんじゃないんですが、なんか面白いことにならないかなーと妄想してる次第です(笑)
ちなみに、
Twitter に流してなにかいいことがあるのか、というのも不明ではありますが ^^;。
この辺はまだ確たる答えが出てなかったりします(笑)
一応、宣伝とか公共性とか、その辺の話になるのかなーとは思うんだけど。