職場でおもむろに「風雲ったらストームライダースだよね」と言ったら、成人式を控えた若いスタッフに「たけし城でしょ」と返されました。
こういうのもジェネレーションギャップって言うんでしょうか(いや違うだろ)
ま、それはいいとして。
ページの内容
『風雲!歌声が響く都市』
買いました。結構前に、ってか発売日に。
でもまだちゃんとは読んでないんですよね、コレ。
いや、なんか第二章「シティ・アドベンチャーの作り方」を見たらおなかいっぱいになっちゃったので。
第二章「シティ・アドベンチャーの作り方」
見事に範例集です。
ファンタジー RPG にありがちなシティシナリオの発端/導入/依頼理由/真相が、端的にまとめられてます。
ダンジョンシナリオからのスキルアップというか、ダンジョンシナリオにも使える大前提のような気もするんですが、なんだろ、えーと……まあ、かなりよくまとまってると思います。
「はいこれテストに出るよー」
これ、特長は「冒険者に依頼する理由」があることですね。
意外と見落としがちというか、初心者 GM がやりやすいミスとして「なんでそれを冒険者にわざわざ頼むのか」ってツッコミに応えられない、という点があると思うんですよ。いや、実際よく目にしますし(笑)
どうしても「ミステリー/サスペンスっぽく」って意識が働いちゃって、トリックや真相に頭を抱え、それ以外の部分に意識が回らなくなっちゃうってのがあるようで。そうするとチェックし忘れる項目なんですよね、「なんで冒険者に頼む」っての。
冒険者を狂言回しに仕立てるようなトリックを書いてるときは別ですが。
でも冒険者ってマジックユーザ多いから、実は狂言回しには不向きなんだよね。
社会的な信頼度も低いだろうし。(そんなときこそ「名誉点」の出番……なのか?)
付け合せに『シティ・コレクション』を
これと富士見ドラゴンブックの『シティ・コレクション』の上下巻があれば、シティシナリオを作るのには、さほど困ることはなさそうです。
まあ『風雲~』は範例集なんで、ネタを使い果たす可能性はあるんですが(笑)、そこまで遊びまくってりゃ、ま、自分でシナリオ作るのにも慣れるでしょうし。
同じ富士見ドラゴンブックで、しかも、まあ旧版と2.0の違いこそあれソード・ワールドってことで、当然ながら相性もいい。たまに古本屋で見かけると、サルベージしては新人さんにプレゼントしてます(笑)
踏み出すなら『シティーメイキングガイド』
更にもう一歩踏み出して、シナリオの舞台になる都市設定まで作りこむのであれば、新紀元社 Fantasy Maiking Series の『シティーメイキングガイド』が欲しいところ。
〈1 – レイアウト編〉で性質/立地/構造が、〈2 – パーツ編〉で施設/住人がそれぞれ紹介されてます。オーソドックスなヨーロピアン・ファンタジーの都市を描くのであれば、いいモノが出来るんじゃないかな。
ただし『シティーメイキングガイド』は都市そのものの設計ガイドであって、シナリオを作るモノではないので、これだけあればシナリオが作れます、というワケではなく。シナリオは他のものに任せておいて、シナリオに必要となる設定を組み立てるときに役に立つモノなので、悪しからず。
結論:オススメ
「シティシナリオの作り方が分からない」
「どこから手をつければいいの?」
……って人には、オススメです。
この一冊だけで「複雑なミステリシナリオを」ってのは、欲張りすぎってもんで。
そういうのは応用でやることなので、まずは基礎を抑えましょう。
まあでもコレ、シナリオソース集としてはイイんじゃないかな?