完全に『りゅうたま』のパクリ援用なんですが(笑)
プレイヤーに「舞台設定」に目を向けてもらったり、アイディアを出す遊びを楽しんだり、判定のサンプルを集積してもらうために、『ソード・ワールド2.0』のキャンペーン用に『りゅうたま』の「オブジェクト戦闘」をローカルルールとして導入しました。
といっても戦闘だけじゃなくて、いろんな場面で使ってるんですけどね。
ページの内容
まずは実用例「物陰に隠れる」
実際にプレーしたときの、ログ(の一部)です。
- GM
- 「君がこっそり忍び込んだ部屋には、大きな木箱がたくさん積まれている。その上には大きな麻の布がかけられていて、そいつはなんだかイヤな臭いをさせているね。一人用のテーブルと椅子が部屋の隅にある。テーブルの上には何かが積まれているようだ。……この部屋の入り口は、君が侵入した窓の他には見たところ、ドアが一つあるだけだね」
- スカウト
- 「誰かいる?」
- GM
- 「いいや。でもちょっと待って。(コロコロ)ドアの向こうから物音が聞こえる。コツリ、コツリとゆったりした足音だ」
- スカウト
- 「やべ! 物陰に隠れます」
- GM
- 「ん。では隠密判定だね」
- スカウト
- 「オブジェクト使います」
- GM
- 「どうぞ」
- スカウト
- 「麻布使って……あとは何があったっけ?」
- GM
- 「抽出した人ー」
- マギテック
- 「はいはい。大きい木箱。」
- GM
- 「あるね。それから?」
- マギテック
- 「テーブルと」
- GM
- 「あるね。他には?」
- マギテック
- 「なんだっけ?」
- ファイター
- 「椅子があったな。あと、机の上になんか積んである」
- GM
- 「おっけー。じゃあ全員に 50点ね。さて、オブジェクトは出揃ったよ」
- スカウト
- 「木箱の中って、入れそう?」
- GM
- 「麻布をどけてみないと分からないね」
- スカウト
- 「軽く持ち上げてみる」
- GM
- 「すっぱそうな木の実がたくさん入ってる」
- スカウト
- 「中に入れるかな?」
- GM
- 「君なら(スカウトはタビットなので小柄)。ただ、毛並に臭いは染み付きそうだ(笑)」
- スカウト
- 「うげぇ。でもまあ背に腹は変えられない。オブジェクト使って隠れます」
- GM
- 「ほい、宣言どうぞ。使うオブジェクトと使い道をコールしてね」
- スカウト
- 「オブジェクトは、大きい木箱と、大きい麻布。木箱の中に隠れて、麻布をかぶります」
- GM
- 「オーケー。判定ボーナスは +2 だ。ダイス振って」
- スカウト
- 「カード作っといて」
- マギテック
- 「りょーかい!」
この中にはルールに関するいくつかの要素、目的が含まれてるんですが。
ちょっと説明していきましょう。
オブジェクト設定
まずはこの部分。
- GM
- 「君がこっそり忍び込んだ部屋には、大きな木箱がたくさん積まれている。その上には大きな麻の布がかけられていて、そいつはなんだかイヤな臭いをさせているね。一人用のテーブルと椅子が部屋の隅にある。テーブルの上には何かが積まれているようだ。……この部屋の入り口は、君が侵入した窓の他には見たところ、ドアが一つあるだけだね」
ゲームマスターはここでオブジェクトを設定しています。
オブジェクトとは、このルールでは家具や調度品、その他さまざまな「その場にある物品」を指す言葉です。
ゲームマスターは周辺環境にあるものをざっと説明しながら、オブジェクトを並べています。
このルールの大前提です。
オブジェクト抽出
次はこの部分。
- GM
- 「抽出した人ー」
- マギテック
- 「はいはい。大きい木箱。」
- GM
- 「あるね。それから?」
- マギテック
- 「テーブルと」
- GM
- 「あるね。他には?」
- マギテック
- 「なんだっけ?」
- ファイター
- 「椅子があったな。あと、机の上になんか積んである」
- GM
- 「おっけー。じゃあ全員に 50点ね。さて、オブジェクトは出揃ったよ」
こちらは第一に「オブジェクトの確認」が目的です。
その場にあるオブジェクトを抽出してみて、使えそうなものを考えます。
オブジェクトの抽出自体はゲームマスターが行ってもいいですし、上記例のようにプレイヤーにやってもらっても構わないでしょう。
また、このプロセスは省略しても構いません。
上記例ではゲームマスターが設定したオブジェクトを、プレイヤーに抽出してもらっています。
これは「プレイヤーにゲームマスターの話をよく聞いてもらうこと」と「みんなでアイディアを出す時間を作ること」が目的です。
ゲームマスターが設定したオブジェクトを全て抽出できれば、全員に 50 点の経験点を得ます。
(これはゲームマスターが「抽出して」と呼びかけたとき限定)
オブジェクト選択
そしてこの部分。
- スカウト
- 「うげぇ。でもまあ背に腹は変えられない。オブジェクト使って隠れます」
- GM
- 「ほい、宣言どうぞ。使うオブジェクトと使い道をコールしてね」
- スカウト
- 「オブジェクトは、大きい木箱と、大きい麻布。木箱の中に隠れて、麻布をかぶります」
- GM
- 「オーケー。判定ボーナスは +2 だ。ダイス振って」
再びこのルールの根幹となる部分です。
プレイヤーは、まず使用するオブジェクトを宣言し、次にどのように使うかを宣言します。
ゲームマスターはその宣言を受けて、まずは「行動が可能か」を判断し、次に「判定ボーナス」について判断しています。
判定ボーナスについては、基本的に以下のとおりに機能します。
【基本修正】
- オブジェクト使用数 1 個 = 判定ボーナス +1
- オブジェクト使用数 2 個 = 判定ボーナス +2
- オブジェクト使用数 3 個 = 判定ボーナス +3
- オブジェクト使用数 4 個 = 判定ボーナス +4
- オブジェクト使用数 5 個 = 判定ボーナス +5
【コンボ修正】
- 上手い組み合わせ = 判定ボーナス 【基本修正】+1
- とても上手い組み合わせ = 判定ボーナス 【基本修正】+2
- 非常に上手い組み合わせ = 判定ボーナス 【基本修正】+3
ただし、小さなオブジェクトの場合はそれが特殊なものでない場合や、組み合わせて一つのオブジェクトを作り上げて使う場合、まとめて 1 個と数えます。たとえばオブジェクト選択で「紙」「インク」「羽根ペン」の三つを使って「標識を書き換えて道を間違わせる」としても、実際に使っているのは「書き換えられた標識」という一つのオブジェクトとみなされます。
この辺りのガイドラインは完成していないので調整が必要です。
オブジェクトカード作成
最後にこの部分です。
- スカウト
- 「カード作っといて」
- マギテック
- 「りょーかい!」
ここで言っているカードとは、オブジェクトカードというものです。
前に紹介したアクションカードと同じように、オブジェクトカードというものを用意しました。
といっても今回のものはフリーカードで、自分で書き込むようになっています。
プレイヤーはカードに、使用したオブジェクト名、状況、行動、同時に使用した他のオブジェクト名、結果として得られた判定ボーナスの値をメモしておきます。これは同じ状況になったとき、これを提出することで同じ判定ボーナスが得られるというものです。
これは「高いボーナスを得られた良いプレーを覚えてもらうこと」、「良いプレーと同じ状況をプレイヤーが演出できるよう考えてもらうこと」、「ゲームマスター経験の少ない人がマスタリングするときのサポートツールを作ること」の三つの目的が有ります。
が、まあこれも教練要素が強いので、別にやらなくてもいいと思います(笑)
戦闘シーンにおけるオブジェクト使用
戦闘シーンでこれらのルールを使用すると、ゲームバランスが著しく崩壊してしまいます。(SW においては、たった +1 修正でも大きな影響力があります)
ですから戦闘では、『りゅうたま』と同じように「使用できるオブジェクトは一つだけ」とするか、「複数使っても判定ボーナスは +1 まで」とした方がいいでしょう。
「[ownWork][SW2.0] ローカルルール : オブジェクトカード」への1件のフィードバック
コメントは受け付けていません。