[山篭り] 間に合うか!?

 手紙ってのは良いですね。作文の楽しさもあれば、
待つ楽しさもある。そういや昔、もう10年くらい昔ですけど、
文通なんてやってましたね。始めたのは20年くらい前か。
たしかアレですよ、メールゲームの頃ですから。
 ゲーム終わってからも、しばらく交流が続いた人もいたし、
終わったらすぐもうあっさり「アリガトウゴザイマシタ」だった人も
いて、人間出ますねあれ。単に僕がガキだったってことも、
あるんでしょうけど。文章も荒かったし礼儀も知らんかったし。
・・・あ、今もそれは大して変わらないか。
(ここから先は追記フィールドに書くことー)


∠-
 さて、こっちの生活はのんびりしてるようで時間がありません。
魚釣ったり水くんだり土塀ぬったり雨もり修理したり
罠を見に行ったり(ウサギはなかなか獲れません)いろいろやってます。
魚捕りのために五寸釘打って三叉槍作ったりもしました。具合の
いい細い幹をかいで先に釘埋めて、木の皮で作ったヒモで
ぐるぐる巻きにしたら出来上がり。
物騒だからまねしちゃいけませんよ?
 そんなこんなで、文机に向かってる時間がありません。
なるほどこうしてみると、昔はゴラクがなくて退屈だったん
じゃないかとかいうのはサッカクで、ゴラクが必要ないくらい
忙しく働いてたんだろうなァと思うわけです。
照明も有限ですしね。
 そう。日中は食料確保とかいろいろやってるわけですよ。すると
夜しか自由時間がない。この自由時間は、僕の場合はほら、物書き
する時間も入ってるわけですよ。そうするとね、圧倒的に時間が
足りないわけです。電気ひいてないから、明かりもロウソクとかイロリ
とかだけだし。ミツロウ作ってる時間もないし、そもそもミツバチ
探すの大変だから(この山にミツバチいるのか?)明かりは薪割った分
しかないですよ。足りませんよ疲れてますよ寝ますよ。オヤスミ。
 ・・・そんな具合だから筆が進んでませんごめんなさい。
帰ったらどんだけ書かなきゃならんのかと考えると今から胃がキリキリ
いいそうですけどまーたぶんどうにかなります。ベリーワンダフルで
トロピカルですよって古いなあ・・・
∠-
 えーと初日、いろいろやってたら旧縁の知己のAが来ました。
あ、この山はもともとがウチの本家筋のモンなんで、縁者が誰かしら
来るのは珍しくないんですが、気の知れた同世代ってな少ないもんで、
Aがいたのはちょっとうれしかったり。祇園さん以来?
 そういや十ン年前にこの山に入ったときも、こいつと一緒だったっけ。
 勝手知ったるなんとやら。食い物確保するための道具作りを
一緒にやって。テグスつかった罠はAのが上手なんでおまかせ。ちなみに
ウサギ獲ったのはAの罠ね。
 蛇口をひねれば水が出て、スイッチ入れれば火がついて、ヒモ引っぱれば
明かりがつく暮らしをしてた人間が、いきなり放り込まれるとやっぱ
面食らうわけで、最初ちょっとアタマが働かなくてドースベナーとか思って
たんだけど、体は正直で、喉が渇いたり腹が減ったりすれば自然と
「アーアレ欲しいー」とすぐにそっちに向かいます。
本能に従ってりゃ、人間なんてどんな状況でも生き延びられるんじゃ
ないかね?(笑)
∠-
 二日目、Aが麓に戻ったんで一人暮らしハジメー!と思って魚釣りに
いって帰ってきたら不良ナース(祥子女史)が家で寝てました。あ、
この呼び方もナツカシイかもしんない。どう?(何が)
 起こしちゃ悪かろうなと思って、ほけーっと寝顔見てたんですが、
しったらAが来てまあタイミングわりぃなお前。すげぇ恥ずかしいトコ
見られました。指差して笑うか今時。ダメ人間バンザイ。(主に僕が)
 起こしちゃいかんの続きで、Aを連れて一回外へ。話を聞くと、
どーやらAが案内した様子。そらそうだ。そうでもしなきゃ、家の
場所まではわからんはずだし。まーアリガトウと言っておくけど
ってお前だから笑うな。ドツクぞしまいにゃ。
 戻ってもまだ寝てたんで、でもまたAのやろうがのぞいてたらアレ
なんで起きてもらって話を聞いて。
まあそりゃオドロクか。こんな一分のすきもない山家じゃあ。
 羽根ガマで米を炊く初体験をしてもらいました。しかも古代米。
硬いんだコレが。食うのも一苦労で。まーでも一口ずつ良くカむから
アレだ、あんまし量を食わないですむ。よくかめば栄養の吸収率も
脂質の燃焼効率もあがるとか聞くし。実は銀シャリが敵ですか?(何)
 夜はなんか天気がすぐれなかったんで大丈夫かなーとは思ったけど
風の具合は悪くなかったんで星壇(展望台みたいなもん)まで
連れてって、ちょっと星空を見せてみました。自然の星空って
僕は怖いんですけど、みんなはどうなんだろう?なんか天井が低く
なっちゃった感じがするもんで。あるいは空に落ちてく感覚?
 長居すると寒いんで、早めに切り上げて帰って、一晩明かして
翌、昼前には祥子女史も帰っていきました。さーIターンライフだ(?)
∠-
 ・・・て、もうレター用紙ないじゃん!
原稿用紙の裏にでも・・・ダメだよね。たぶん書けないけど(おい)
んじゃまあ、残りは帰ってからちゃんと書くことにしよう。
第一手書きでやると、どうしても文調が個人宛てのものになっちゃって
なんつーかハズカシーからやっぱ今までのこれアップしなくても
いいです。
 まあ、スンナっつーと意地でもヤルだろーから、スンナとは言わん
けどせんでもいいです。つかやっぱすんな。やめれ。