[diary] 毎日の献立について考え始めたら

健康診断で肝機能の精密検査が必要だと言われ、食事の栄養素について考えるようになって改めて思ったことは、

土井善晴『一汁一菜でよいという提案』を知らんかったら音を上げてたなー自分」

ということだ。

食事なんて補給作業だ、という人間にとって「一汁一菜でよい」という言葉は天啓である。料理に悩むくらいなら具材は全て味噌汁にぶっこめば良い。それはもう味噌汁じゃなくて味噌鍋じゃねーかと思うかもしれないが、鍋で何が悪いのか。

味噌鍋だけじゃ飽きるぞというならクリームシチューでもカレーでも良い。ご飯に飽きたらパンに変えても良い。

要は「主食+汁物で大半を済ませて良い」という赦しである。

母の愛だのなんだのいう建前はこの際どうでも良い。和食文化がなんとかいうのも興味が出てから読めば良い。
ちゃんと読んだら奥深いものを感じるかもしれないが、とりあえずは一汁一菜の食生活を肯定することから始めよう。

バランス良く彩り豊かな食卓を、とか言い出す面倒くさい人間に口を挟まれても「土井善晴が」と言えるのだ。
本書は正しく御免状となりうる。

(まあ最後まで読んだ人にアレコレと指摘される可能性もあるにはあるが)

手っ取り早く栄養が補給できて苦痛にならない程度の食事。
実にベネ。

[memo] ハンドブックを書いた手順

Mastodon の方に、以前にハンドブック(化石的GM読本)を書いた際の手順を記憶頼みに書いたのだけど、その後ちょっと気になって探してみたら手順メモが出てきたので、こっちにも記録しておく。

だいぶ無駄な手間をかけているようにも見えるが、何より大事なのは書き上げることであって、そのためには自分を飽きさせないことが大事。工程はきれいに段階を踏んでいるが、実際には何度も前後している。

『化石的ゲームマスター読本』本文・工程表

素材を作る

書きたいことをとにかく書き出す。この段階では書き方を考えずに「〇〇について」で止めることもあれば「〇〇とは~」と文章にしてもOK。大事なのは手を止めないことと、読み返さないこと。とにかく思いついたことを書いてゆく。

(読本1では文芸部誌コラム「神話創作局」を流用)

術語をピックアップする

「術語メモ」作成
書いた内容から「何について書けば良いのか」を検討していく。文中にある術語を拾い上げて、それぞれの関連する分野を漠然と書き出していく。

分野分類を整理する

「目次ノート」作成
術語の語る分野から大分類を整理していく。ここで最初の構造化をする。

術語ごとの解説ラフを書く

「術語下書き」作成
最初に書いた素材を、術語ごとのラフに書き直す。内容が重複する場合もあるが、この段階では気にせず書いていく。

術語のマップを整理する

「術語マップ」作成
術語ごとに何にどう関連しているのかをKJ法、マインドマップで整理する。

大分類を整理する

章立てとなる大分類それぞれで何を語るのかを整理する。

ラフを書く

大分類の内容に合わせてそれぞれ術語の解説を改めて書き直す。この段階ではラフ書き。

第1校正

ラフ書きからそれぞれ何について書いているかを整理し、構文(文章フォーマット)を作る。正確さを重視し、文章主体も確定する。くどく堅い文章になりがちだが、それは語りかける文調で和らげる。

第2校正

表記ゆれの精査。校正ツールを使用してさっさと済ませよう。

取りこぼしを精査する

これまでのノート、メモを読み返して取りこぼしている要素を書き出す。これらの傾向を洗い出し、大分類を拡張するか、章末コラムを作るか、脚注とするか、思い切って捨てるかを考える。

(読本ではプレイエイド以外はほぼ捨てた)

DTPのデザインを作る

レイアウト、ページスタイル、文章スタイル、文字スタイル等の規格を作成。

(読本1はInDesignCS1、読本2はCS3だったので、ちょっと修正した)

下書きする

ラフ書きを構文に合わせて書き直す。(この段階から InDesign 上で作業する)

デザインの調整

章題が二行にならないよう修正する。

下位構造を整理する

術語を使うなら小分類(小見出し)、使わないなら箇条書きに適宜修正する。

ページ構成の確認(清書)

本文内容は極力ページ見開きごとに文章、脚注が収まるように加筆修正する。また収まった場合はページを飛ばしてしまった際に話が繋がらない(すぐ気付く)よう、収まらなかった場合は字句が切れないよう修正する。
これが清書となる。