[diary] ダメな感じの感想文(笑)

『魔法科高校の劣等生』最新刊、買って来ちゃった。

まともに自分の興味でラノベ買ったのって、久しぶりのよーな気がしないでもない。

そういえばアニメも始まったけど、コミカライズと同じく、初っ端から細かい部分でちょいちょい描き方の違いがあったり。でも「なるほどなー」って感じで特に気に障るようなことが無かったりする。

この作品、構造による表現が希薄な分、その辺に目くじらを立てる必要は無いのが気楽でいいやね。

ま、それはそれとして。

以下、ネタバレになってない(と思う)『GURPS』バカとしての感想。

『GURPS』バカ的に(笑)

自分が『魔法科高校の劣等生』に触れたキッカケって「この世界設定で遊べない?」って聞かれたからなんですね。

内輪ではわりと「この作品の世界設定で遊びたい」ってオーダーを受けることがあって、興味が湧いたら実際にちょっと読んで脳内シミュレートしてみたり、強くプッシュされれば実際にシステム作って遊ぶこともあるんですが。

『魔法科高校の劣等生』は、「あーこれ『GURPS』ですわー」って(笑)

っていうのは主要キャラが軒並みデミ超人だったり、機械と魔法が共存してたり、その魔法がやけに理屈っぽかったり、ゲームプランに社会的要因が絡んでたりするあたり。特に一番最後のが大きい。

いや、もちろん「『Shadowrun』じゃねーの?」って意見も分かるし、その方が適切だとは思うんだけどね。古式魔法と現代魔法の違いとかも「シャーマンとメイジの違い」であっさり説明ついちゃうし。ただ社会的地位がゲームプランに強く影響してる面で、僕としては『GURPS』の方が書きやすいなーってダケの話。まあ「コネ」で済ませてもいいんだけど。

今のシステムデザインはナラティブ要素を抽出することで、敢えてゲームシステムで全てを書かず、その穴(書いていない要素)の補完を促すことで物語を記述するスタイルが主流っぽいけど、古い『GURPS』バカとしては「書けるもんは全部書いてゲームに飲み込んでしまえ」ということになるわけです(笑)

記述力の強化による肥大化は『GURPS』バカの弱点の一つで、それによってゲームの焦点がボヤけちゃったりもします。特に最初からルールがある程度整備されている戦闘ゲームみたいなフィールドで「最強キャラを作る!」みたいな遊び方をしてると、それとは関係ない要素についても記述できてしまう『GURPS』の性質はマイナスになっちゃうのです。これはもう、そういうモノだから仕方がない。

逆にその他のゲームシステムから貪欲にフレームを抽出して、なんもかんも『GURPS』に取り込んでしまえ! というのがバカスタイル。それを許容する冗長性があるから困るんだけども。

いや昔の特化型ゲームマスターって、冗長性のあるなし関係なしに、だいたいそんな感じだった気もするな。

あれ?(笑)

……まあいいや。

とにかくそんなわけで、昔のローカルルール*1詠唱記述ルールとか高密度戦闘ルールとか時間割ルールとか etc… 引っ張りだして組み合わせて、サマリー作って遊んだんだけど…… 3回くらい遊んだら、セッションが魔法を作って動作テストをする場になってしまったという。

動作テストのために、その魔法が有効活用される環境を考えて、その環境と世界設定をすり合わせるイベントを作って、みたいな。

まあ『魔法科高校の劣等生』の世界設定自体、効率化社会の思考実験みたいな要素が見えるんで、「これは世界設定のシミュレーションではない、世界観のロールプレイなのだ!」みたいな茹で上がったことをのたまってみてもいいんだけどね。

閑話休題。*2そういえばこの巻でついにルビ遊びが半メタな会話ネタから地の文にまで展開しましたね。以前の巻を見落としてるかもしれないけど。

今巻は『GURPS』バカとしては「輪をかけて『GURPS』でした」という感想。

物語の展開があっちゃこっちゃに転がって、いろんなゲームが並列で行われていたというのが一つ。

そしてもうひとつは、日本語環境で『GURPS』遊んでた人の三割くらいが一度は考えたんじゃないかなーというフレーズの衝突。

すなわち「魔法」「妖力」

作品的には「妖力」の意味は違うんだけどね。

自分も『ガープス・妖魔夜行』で「妖怪:魔法使い」とか「妖怪:仙道」とかを投下したことがあります(笑)

まあどっちかというとコレ、妖魔夜行に「魔法使いが現れた! どうする?」ではなく、『ガープス・ルナル』で〈悪魔〉をデータ化する時に『ガープス・妖魔夜行』を使用しますって展開なんだけども。

「超能力:PK(サイコキネシス)」なんかも出てきたりして、より一層『GURPS』にお似合いの展開になってます。

やりたい人は自作してみるとヨロチイ。

たとえば魔法はルーンのルールが使えそうじゃね? とか。

CAD は魔化品でいいんじゃね? いやいやサイバーパンクのスキルワイヤ+スキルソフト的な解釈だろ? とか。

あれこれ継ぎ接ぎすれば、ベースモデルはさほど苦労しないと思いますんで。

そこから魔改造するのも一興というもの。

え、そもそも継ぎ接ぎするのが面倒くさい?

知ったことか!!

さあさあさあ(笑)

References

References
1 詠唱記述ルールとか高密度戦闘ルールとか時間割ルールとか etc…
2 そういえばこの巻でついにルビ遊びが半メタな会話ネタから地の文にまで展開しましたね。以前の巻を見落としてるかもしれないけど。