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買いました読みました『銀の匙』8巻。
すげぇなコレほんと！
もう「圧巻」の一言で。真骨頂というか。ホントにスゴい。
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**仕事中にちょっと話に上がって
『銀の匙』というか荒川弘の作風の話とかになってね。
ストーリー自体がかなり重くなるテーマを扱うんだけど、そこのバランス感覚の凄さってか、8巻でも駒場牧場のエピソードをドラマとして、重荷のバトンタッチを繋げながら、少しずつフェードアウトさせて重荷を下ろしてるのね。
重いことはちゃんと重さのままに扱うんだけど、そこで受けるストレスを、視点と価値判断のズレで希釈したり決定事項として置き去りにしたりする。バッサリ切り捨ててエピソード切り替えて、無かったことにしちゃう手もあるんだけど、そういうことはしない。どっかでちゃんと繋がってる。
「重いよ」とは言うし「持ってみる？」とは訊くんだけど、そのまま読者に重さを押し付けるでなくきちんと「お前は先に行け」って言うのね。「赦し」を与えると言うか、「そんなに気に病まなくてもいいんだよ」と言う。
でも言われた側にはちゃんとその重さは残ってて、ある時ふと振り返ってみると、やっぱりそれは重いものとして「どうする？」って尋ねてくる。
扱ってるのが普遍的な「生命」とか「死」とか「経済/社会」とかであって、そうそう簡単に答えの出せるものでもないってのもあるんだけど、そういうテーマを投げ出さずにキッチリ取り組んでるのがすげェって思うのですよ。
それがちゃんと画面作りに活きてるというか、画風と合ってる。
さすがに「等身大の物語」って言っちゃうにはフィクションも多分に含んでるわけで、たとえば「農高生そんなクソ真面目じゃねえよ(笑)」的な話とかも聞くわけだけど、その辺が気にならないだけの説得力はちゃんと作中で構築してると思う。
ああ、「女子が可愛すぎる」とかは棚上げの方向で(笑)
ノイタミナ枠でアニメ化されたわけだけど、ホントこれ「ゴールデンの枠で流して欲しいわー」と思うような作品だよね。
あ、そうそう。安易に「聖地巡礼」とか言ってお百姓さんに迷惑かかるようなことにはしないように。
どういうことが「迷惑」なのかは相手の基準で考えましょう。
ホント死活問題だから。
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