[memo] 【娯楽の核子】で読み解くゲーム(番外編) ~ 体験空間

 「【娯楽の核子】で読み解くゲーム(6) ~ ステイタス」を書いた後で、体験型アミューズメントスペースについてと、エレメカを使ったライブRPGの話も書こうかとか思ってたんですが、6 よか先にちょうどいいネタが出てきてしまったんで、先に書いてしまえと(何)

体験型アミューズメント

 体験型アミューズメントスペース(または体験型アトラクション?)ってのがあります。
 その中でも受動的(パッシヴ)なものと、能動的(アクティブ)なものがあります。

受動的な体験型アミューズメント

 ここで言う受動的――パッシヴ――とは、参加者がなにか特別な行動=「操作」を行わなくても、環境や仕掛けによって刺激=「反応」が“もたらされる”性質のものを指します。
 ここでは「お化け屋敷」と「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を紹介します。

お化け屋敷

 日本にも「お化け屋敷」なんてのが昔からあって、あれなんかも体験型アミューズメントの一種ですね。
 まあ「お化け」と言っても基本的には人間やロボットがやっているわけで、その辺を分かっていながら、分かりつつビックリ脅かされることを楽しもう……というのが業の深いところで(笑)

 入るまでは「たるーい」とか思ってるんですが、いざ入ると「驚かへんぞ」と気を張って逆にビックリさせられるのが楽しくなってたりします。同行者のビビった声にビビらされたり、先行してる人がビビってる声を聞いてビビったり、後方でビビってる人の声を聞いてほくそえんでるところでコッチでもビビらされたり……あれはビビりな人と一緒に入ると非常に面白いです(笑)

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

 それから暗闇のダンジョンを歩く「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」なんて参加型アトラクション*1[ダイアログ・イン・ザ・ダーク] = 元はワークショップだそうなので、アトラクションと呼ぶことが適切かは分からないが。もあります。

 ドイツ発の、元は視覚障害者の世界を体験、理解するためのワークショップだったそうですが、一般開催されるものはアミューズとしての性質がだいぶ強くなっています。日本でも一般開催だけで 9回、大学や子供向けワークショップなどを含めると 23回ほど開かれていて、僕も 5回ほど参加していますが、面白いです。
 視覚をシャットアウトされた空間で行動することは、最初はとても怖いです。しかし視覚を除いた四つの感覚器をフルに使い、周辺情報を知覚し、共感覚によって脳内に構築していく面白さや、アテンド(視覚障害者)のナビゲーションに沿って互いに声を掛け合いながら行動をする楽しさは、ちょっと他では体験できないかもしれません。*2[暗闇の怖さ] = 高校時分、光を遮断された空間で三日ばかり過ごしたことがある。自主的に始めたことだったが、そのときは一人だったので発狂寸前まで行った。

能動的な体験型アミューズメント

 ここで言う能動的――アクティブ――とは、パッシヴの逆ですから、参加者がなにか特別な行動=「操作」を行うことによって特別な結果=「反応」が“もたらされる”性質のものを指します。
 ここでは「シューティングライド」と「マジクエスト」を紹介します。

シューティングライド

 もう閉園してしまいましたが、ナムコ・ワンダーエッグの『ドルアーガの塔』を初めとするシューティングライドは、能動的な体験型アミューズメントに分類できると思います。
 ガンシューティングという「操作」と、その「反応」としてのエフェクト、「ステージクリア」や「ゲームオーバー」などの結果を楽しむタイプのものですね。
 前述のパッシヴな体験型アミューズメントが「歩く」という自主性を伴うのに比べて、こちらは乗り物に乗って自動的に進行してしまうので、体験型としては若干「やらされてる感」が強いかもしれません。

マジクエスト – MagiQuest

 マジクエ、マジクエストってのは、アメリカで出来た体験型アミューズメントスペースのひとつで、「RPG の世界を楽しもうぜ!」ってなモノです。
 今回このエントリを番外編で書いちゃったのは、こいつの紹介をしたかったってのもあります。*3[こいつの紹介をしたかった] = 「マジクエ」と「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」が今回の核。

 今年の4月には、東京ドームシティのアトラクションズにも入るらしいです。
 子供連れて行ってみたい気分になります(笑)

 これには参加したことはないんですが、写真やレポートを読んだ限りでは、ワンズ(なんで複数形?)というアイテムを使ってトライ&エラーを繰り返すワークショップじみた雰囲気が感じられました。
 一度実際にプレイしてみたいモンですが、名古屋まで足を伸ばすのは現在はキツいんで、東京ドームシティに入るまで待たないとダメそう。
 どなたかTRPGゲーマーで体験された方はいませんかね?

余談

 どーでもいいことだけど、なんで『MagiQuest』が「マジクエスト」で、「MasterMagi」が「マスターマギ」なんだろう? いや、道理は分かるんだけど、日本語寄りに統一して「マギクエスト」にしておいたほうが良かったんじゃないかとか、まあ、ホントにどーでもいいんだけど(笑)

References

References
1 [ダイアログ・イン・ザ・ダーク] = 元はワークショップだそうなので、アトラクションと呼ぶことが適切かは分からないが。
2 [暗闇の怖さ] = 高校時分、光を遮断された空間で三日ばかり過ごしたことがある。自主的に始めたことだったが、そのときは一人だったので発狂寸前まで行った。
3 [こいつの紹介をしたかった] = 「マジクエ」と「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」が今回の核。