もう10年も前だったか。
駆け出しの若造として研修を受けていた自分が、映画評論の人物に戴いたもの。
「嫌いなものを“好き”という必要は無いです。
心を殺してしまったら、いい評論は書けない。
でも君がもし、嫌いなものの“良さ”を書くことができないなら、
君は評論をやらないでください。」
結局、僕は映画評論には関わりのない部署に配属されて、そこからもドロップアウトして、むしろ評論される側の立場に進んじゃったわけだけども、そういうものに触れるとき、いつも思い出す言葉です。
あるいはそれが「愛する」というコトなのかな、とも。
(かの人物が映画を愛していたことは、誰もが知っていることですし)