虚脱から寂寥感、そして思い出

 数ヶ月前にデカい仕事が終わって、しばらく虚脱してたんですが。
 今、別の仕事に集中してたら虚脱してたことを忘れてました。
(他にも色々忘れてヤバかったりもした)
 


 
 プロジェクト完結(関連商品は親会社に管理移譲)の最終商品となる DVD BOX が届いて、数ヶ月前に収録した達成感と虚無感――いわゆる“祭りの後”の感覚――を思い出して。

「ああ、ちゃんと思い出になったなぁ」

 寂寥感もあるんだけど、思い出になったものはいい。
 この数ヶ月を思い返してみると、虚脱して、ホントに丸一ヶ月くらいは完全に使い物になっていなかった。仕事は燃え尽き症候群、家では生返事、遊びに出かけても無駄に過敏な反応をする。戦場神経症が再発してたんじゃなかろうか。
 その次の月は、むりくり動こうとしてかなりのムチャを重ねた。一ヶ月休んだ分を取り戻すべく仕事の量を増やして、なんとか没頭しようとしたけどダメ。それならばとゲームでもするべーかとやってみて、こちらはまあ比較的うまくいった。狂気の沙汰だね、一種の。
 それから平常のスケジュールに戻すためにシフトを緩めていって、少しばかり余裕が出来ると、今度は燃え尽きた仕事のことをアレコレ思い出して、失敗したところとか、次はどうすればいいかとかを考えて、現場でついつい当事の感覚に戻って「あれ? 人が足りない」とかその寂寥としたありさまにしみじみ。
 で、今。ようやっと思い出として話せるようになった気分。

 仕事と恋愛を並列にする必要なんかないんだろうけどさ、なんだろう。お互い、納得ずくで別れた後の心境っての? 喧嘩別れとかでは全然なくって、ただ「恋人でいる意味は無いよね」みたいな話で関係を友人に戻したような、なんかそんな気分です。
 ちょっと嬉しくて、ちょっと寂しくて、ちょっと戻りたくて、でも今が一番良い状態だってことを感覚で理解できている。
 そんな気分。

 ようやっと「いい仕事できたなァ」と虚心なく言えるものを一つもてたのかな。
 社会に出て、えーと……11年(アルバイト入れれば14年)だ。
 もう三十路直前だっつーの。
 成長遅いなァ(笑)