用語考(いじめ)

 概念の多くは言葉によって固定化されるものです。
 簡単に言うと「言葉のイメージに振り回される」ってことですが。

 僕の主観ですが、「いじめ」って言葉はどうも幼稚なイメージがあります。
 そして「幼稚」は相手にするのも愚かしい、甘えた、程度の浅いと。
 A=B、B=C、A=C の単純な証明式でいえば、「いじめ」は「相手にするのも愚かしい、甘えた、程度の浅いイメージがある」といった具合。
 人々を死に至らしめる行為にしては、いささか表現が弱い気がします。

 だったら言葉を変えてしまえばいい。
 虐待でも集団暴行でもなんでも、もっと過激で衝撃的な言葉にしたらいい。
 それは立派な犯罪行為である、という言葉にしたらいい。
 いささかエキセントリックな考えだとは思いますが、これだけ騒ぐにしては、どうもイメージが軟すぎて(苦笑)

 ま、これは短絡志向に過ぎる話。
 あんまり過剰表現になりすぎても、人がそれに慣れてしまえば無効化されることなんで、現行のマスコミの影響力を考えると、却って逆効果になる可能性もあることなんですけどね。(多くの人が凶悪犯罪の報道に対して「ああまたか」と思うようになってしまったのも、展開的には同じこと)