というわけで『TRPGシナリオ作成大全 Vol.6』の先行レビューです。
今回は大きく以下の三つの視点からまとめた簡易版と位置づけてます。
- 概要
- こんな人にオススメ
- 自分ならどう使うか
もしかすると超的はずれなコトを書いちゃうかもしれませんが、あくまで一個人の意見ということでご容赦を。
完全版のレビューはひととおり簡易レビューを終えた後で、改めてタッチするか、あるいは書いてる間に興が乗ったら全部リライトするかもしれません。(他にも書きたいモンあるので分かりませんが)
その辺はノリで。
ページの内容
おしながき
第一回のおしながきは以下の3本。
- 楽できないシナリオ作り
- クトゥルフシナリオの「常識」
- 技能で繋げる5ステップシナリオ作成法
それでは早速ですが始めるとしましょう。
楽できないシナリオ作り
今回のトップバッターは「楽できないシナリオ作り」ということで、執筆者は、えー……はい。僕です。*14ページから55ページまで、実に52ページのお徳用となっております。アレコレ詰め込みましたが、正直ちょっと内容が重ったるいので後ろの方になると思ってました(^^;
『化石的ゲームマスター読本1』の、軽い実践を意識して書きました。
(概要)
副題が“シナリオフレーム「サスペンスホラー」”ってことで、「不安」と「恐怖」を取り扱うシナリオのための、枠組みに関する話であります。
内容は大きく分けて、
- シナリオを作るための準備
- 知っておきたい CoC の特性
- シナリオの枠組み
以上の三点になります。
ここぞとばかりに好き勝手書かせてもらいました。
(こんな人にオススメ)
ターゲットは「CoC でリアル寄りのジャッジをしながら、それでも CoC らしいゲームにまとめた人」になります。
作劇的に、あるいはギャグタッチで遊ぶ際には特に気にしなくてもいいことばっかり考えてますんで。
(自分ならどう使うか)
自分の脳内にあったモンですから、使うとしてもシナリオを作ったあとで「見落としがないかな?」とか「こういう展開になったらどうしよう?」とか、予めシミュレーションするための材料くらいです。
といってチートシートほどまとまってるわけじゃないんで、だらだら眺めながら「あーそういえばー」と読み返すような感じになるかな、と。
クトゥルフシナリオの「常識」
執筆者は、本誌編集者の氷川霧霞さん。
これまでもチートシートやオブジェクト指向など、ユニークな記事を展開されてきた氏ですが、今回は商業シナリオをリサーチして、その傾向をまとめたものとなります。
(概要)
ルールブックとサプリメント(12冊分)に掲載されているシナリオについて、その要素を以下の四つに切り分けて、それぞれにどのようなパターンがあるのかを抽出しています。労作です。
- 黒幕と動機
- PC の関わり方・導入
- 登場クリーチャ
- 解決方法・結末
ぼんやり遊んだり考えたりしてたものが、こうして実際にデータとして出てくるのって、ちょっと面白いんですよ。
(こんな人にオススメ)
この種のデータは何より「自信がない人」への特効薬じゃないかなーと思うのですね。
自分が作ったシナリオが、とんでもない的外れなんじゃないか? ちゃんと遊べるものになってないんじゃないか? なんて不安な人が、コレ見て本当にパターンから外れているかどうかを確認する。
特に回数の多い導入パターンなんかは「商業のシナリオだってこんなもんだから」と強弁することも(笑)
(自分ならどう使うか)
シナリオ各部に必要になる最低限のフックが揃ってるので、サイコロ振ってシナリオの概要を決めちゃうのに使えますよね。
あとまあ我田引水というか、自分の記事では具体的に触れていなかったパターンがまとまってますんで、合わせて活用していただければーとか思ったりします(笑)
技能で繋げる5ステップシナリオ作成法
執筆者は、早瀬 鴻さん。
最近ちょいちょい話題に上がるブログ「TRPGをやりたい!」で精力的に熱のある記事を書かれてる方ですね。
(概要)
基本的なシナリオの流れを踏まえながら、特にイベントについて技能を軸に管理するアプローチを提案しています。
シナリオ設計の段階であまり細かく決め込まず、「プレイヤーの発想を軸にドライブするシナリオの作り方」って感じでしょうか。
(こんな人にオススメ)
序文にもあるんですが、こちら「プレイヤーをシナリオで決めたストーリーで縛りたくないキーパー」向け。
情景描写やイベント間の連絡についてのアドリブが要求される傾向はありますが、その辺あまり気にならない、あるいは得意な人、好きな人にとっては実に分かりやすい内容じゃないかと。
それにしても CoC ってやっぱりこう、あんまりガチガチに作りこまれたモノより、思いつきでブンブン振り回すような遊びが好きな人が多いんだろうか(笑)
(自分ならどう使うか)
突発的に「遊ぼうか」ってなったときに、コレそのまま持ってきます。
キーパーとしてある程度ストックがあれば、この発想と、あとはルールブック一冊(あとできればマレウス・モンストロルム)だけで回せちゃいますので。
あるいは技能を五分類に分ける発想は、ストーリー型のシナリオを作る際にもPCの出番比をチェックするうえで有効に機能しそうです。
References
↩1 | 4ページから55ページまで、実に52ページのお徳用となっております。アレコレ詰め込みましたが、正直ちょっと内容が重ったるいので後ろの方になると思ってました(^^; |
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クトゥルフのシナリオの作り方、実際どんな記事載ってるの? という方には、こちらで(ぷち)レビュー掲載中ですのでぜひご覧ください。
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