異性間の友情がどーのこーの、という話を書こうと思ったのだけど。
書きはじめてみると面白くない。
そもそもが人間関係なんて十人十色だ。
一つとして同じ形は無いのだから、枠に嵌めることはできない。
説明の手間を省くために知人、友人、親友、相方、恋人、伴侶、愛人……色々とあるフレームは、エイリアスグループであってコアではない。ある程度の方向性はあっても、個々には別々の特性がある。
僕は定義屋だけど、それは手間を省くための方便。
ところが人間関係というものは、手間を省かない方がいい。
「仲好くなりたいなら、苦労くらいするでしょ。
理解したいから衝突だってするわよ。
その程度の手間も惜しんで、アンタ――
それで本当に仲好くなれると思ってるわけ?」
とはもう十年以上前に知己の一人に言われたこと。
お陰で散々な目にもあったけど、いい目も見たし。
なにより交友関係は最大の財産なわけで。
ここまでの流れで分かったと思うんだけども、僕は「異性間に友情はあるか」という問題について肯定派。
「ある」と回答します。
だいたいが性別というのは先天的な個性の一つで、それ以上でも以下でもない。
先天的ということは選べないし変われないということだけど、そんなものはたとえば「その人の親がどういう人間か」という程度の個性でしかない。それはまあ例えば家に電話をかけるときの気遣いや、家の都合でドタキャンされるかもしれない、とかいうアプローチは変わる程度のものだろう。
ただ、これは一部に「僕が男だから言えること」という要素はある。身体特性で既に優位にあるわけで、だから泰然としていられる部分は往々にしてあるのです。
否定派の意見に対しても僕は反対しません。
どの立場から話しているか、なにを危惧しているのか、友情の定義について、などの点でそもそも違うわけで。
面白くないといったのはこのこと。
結局これだけ書いて何も書いてないのと同じになってしまうんですね。
以上、しまりのない話でした。