[掌篇] 35 : パセリ

 湯気の立ったクリームシチューが六皿。
 しかしテーブルには、二人きりだった。
「温かいうちに食べた方が美味しいのにね」
「先に食べてようぜ」
 彼らはきっと来ないだろうし。
「このパセリ美味しいな」
「それ、ブロッコリーよ」
「似てるよな」
「似てないわ」

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知らないものが多い

 某業界で仕事をしていると、どうも知らないものが多い。
 というか、同環境にいる人たちのアンテナと、僕のアンテナが一致していない。
 業界人のコモンセンスというやつを、僕はあまり持っていないらしい。
(むしろ他業種のセンスで仕事をしている部分が大きいらしい)

 このまま、つまり業界人としては異端のまま進んで良いものか。
 それとも業界人としての勉強をするべきなのか。
 ちょっと悩んでいたりする。