明日、ルナル・ライフワークス「銀の時代」最終シナリオが開始する。
本編・外伝ともから脱落した多くの没案は、次キャンペーン「冒険時代」に託すとして、バドッカで遊んでみたいゲームの過半数は遊べた。
これは GM の自己満足だけど、「銀の時代」も面白かった。
明日から、その総決算に入る。
手は抜かない。
もちろん続編としての「冒険時代」プランはあるけど、場合によってはそれが全て崩壊するような結末を迎えるかもしれない。そうならないで欲しいとは思うけど、それで手加減をして、ゲームをぐだぐだにすることだけは避けようと思っている。覚悟していただきたい。
まだまだゲームとして遊んでない要素がたくさんあって、それらは「冒険時代」で遊ぶためにとっておいた。
たとえばエルファ、ドワーフ、草原の民、リアド大陸各国、領主と荘園、関所、裁判所、徴税人、通貨、病院、街道、治水、川と池と沼と湖、内海と外海、船と川舟、酒場と食堂、見張り塔、農園と農民、樵と炭と煉炭掘り、運び屋、宿屋、パン屋、大道芸人、辻説法、薬草師、戦災孤児、戦禍、故郷……ざっと思いついた限りでも、これらのファクターは全部「冒険時代」へ持ち越した。
そして何より〈悪魔〉――人間の悪意の発露も「冒険時代」の要素。
最もルナルらしい要素を、ほとんど使ってこなかったのも、最初から「冒険時代」に使うことを考えていたから。
先に書いておくと、冒険時代のテーマは「悪意」。
祝福された揺籃都市・バドッカを出た人々が、たくさんの悪意に触れて、どんな選択をしていくのか……という、実にいやらしい狙いが「冒険時代」のテーマになっていく。
今や英雄級の力を手にした PC たちが、いかにして英雄になるのか。
「冒険時代」は、言い換えればヒーロークエストである。
あるいは悪の道に走るかもしれない。
選択するのは常に PC であり、彼らに祈りを託すプレイヤーだ。
このキャンペーンは、そして僕はとてもプレイヤーに恵まれている。
参加してくれた全プレイヤーに感謝を。
それからアンケートに答えてくれたり、メールをくれた読者諸氏も。
皆さんのお陰で、このロングキャンペーンは成立している。
最後に、これまでの 3 キャンペーンのコンセプトワークを書いておく。
5 年かけて積み上げた。(前大河「弔いの花束」と合わせると 12 年)
人の評価は分からないが、僕はなかなかのものが出来たと思う。
「少年時代」
・PC のポジションを明確化
・大戦直後でも恵まれていたバドッカを明示
・オンライン GURPS-RUNAL 実験
・主要 NPC たちの登場「青の時代(人間時代)」
・〈悪魔〉に至らない人間の悪意の表明
・戦禍に見舞われた人々の姿をほんのちょっとだけ明示
・オンライン GURPS のコンバットゲーム実験
・青の行軍の登場「銀の時代(神話時代)」
・人々の「暮らしの中の冒険」に触れる
・バドッカの独自要素で遊べるだけ遊ぶ
・オムニバスゲーム実験
・冒険時代への布石