[備忘録] 魚人変

 むりくり作った 8 時間で、ももんげ氏宅に某 CD を受け取りに。
 まあその用自体はすぐに片付いたんですが、会うのも何ヶ月ぶりかだったので、そのままダラダラとビデオ鑑賞会に。
 だいたい毎回そんな感じです。

 


最初に見せられた『フィオナの海』が良かったです。
 見せられた、というより魅せられた、ですが。
 僕としては普通に見られる映画だと思うんですが、日本人受けしません。
 最大の問題点は、境界線がないこと。

 ファンタジー(“コネリー家の黒髪”)とリアル(戦後の人たちは……)が同居する“おとぎ話”な点。
 ロード・オブ・リングのおかげで(あるいは“せいで”)許容された「ファンタジー」ジャンルは、異境譚とか冒険譚とか――昔 SF スペースロマンが担っていた領域です。まあファンタジーも古来 SF ジャンルなんで、表面の皮だけ変えたダケなんですが――それこそローンの皮を脱ぎ捨てた美女セルキーのように。
 地続きの、生活の中にある心理的な異境――物理境界線のないそこに、ありえざる現実を提示されても、たぶん夢は見られません。それは単なる与太話か、昔話の類として終わるものです。
 表面的にはそれこそが伝承の核で、心理作用が生活核に機能しているかどうか、それを除けばむしろ「受けない」ほうが正しいとも思いますが。
 それにこの作品の良さは、まったくその「受けない要素」にこそあるわけで。
 くり返しますが、僕は好きです。
 以上。


 ……まあでもその喜びは、あっさり消し飛んでしまったんですが。
 胸焼けで。
 だいたい、なんで魚人はいつもチーズ尽くしピザを食いたがるのか。
 普段ならまあネタにもなる話なんですが、胃も身のうちというか、まあ胃も身も疲れてる現状においては素直に拷問だったわけで。
 そう。最初から疲れていたせいで、あらゆる抵抗力、反応力、判断能力が低下していて、「ピザ食べるか」と言われたときにもなんとなく受け流してしまっていたところがあった……と思う。拒否も肯定もしなかったような気がするし。

 後はもう、『ErgoProxy』見たり『HELLSING』見つつダベり倒した一日。
 いい気晴らしにはなりました。
 帰りの電車、ついウトウトして乗り過ごしたけど。
 おかげでスタジオの入りが遅れて小言くらいました。
 まあ、自業自得というヤツです(笑)