見知らぬ町へ、行く列車がある。
新月の夜、灯りの消えた駅舎に来るという。
妖しい二つの眼を光らせ、彼方より影色の列車。
「今日の乗客は、あなたひとりです」
背(せな)の方から声がした。
「けっして振り向いてはいけませんよ」
見送りは、かすむ街の灯りばかり。
お題提供ページ:小説書きさんに50のお題
「正しさ」なんて知らん
見知らぬ町へ、行く列車がある。
新月の夜、灯りの消えた駅舎に来るという。
妖しい二つの眼を光らせ、彼方より影色の列車。
「今日の乗客は、あなたひとりです」
背(せな)の方から声がした。
「けっして振り向いてはいけませんよ」
見送りは、かすむ街の灯りばかり。
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