[chat] 20090731#1

上位構造としてのゲームプレイヤー
玄兎
「あのですね、TRPGのプレイヤーっていうのは本当は万能に近い存在だと思うんですよ。それを許さないのはシステムであったり、固定概念であったりで、でもたった一つの要件をクリアしただけで、そんなもんは簡単にひっくり返っちゃう」
ケイ
「なんだそりゃ」
玄兎
「キャラクターの、作成権と管理権。TRPGのキャラクターって、まあ大概が一芸に秀でれば他方が劣るでしょう。でもそんなキャラクターが100人も集まれば、たいていのことは出来ちゃうわけです。キャラクターをじゃんじゃん作成して、適材適所に配置していく、というだけでプレイヤーは万能に相当接近できます」
ケイ
「また無茶苦茶なこと言ってやがんな」
玄兎
「そうですかねえ。でも実際、シナリオごとにキャラ作って遊んでるってことは、そういうことだと思うんですが」
ケイ
「まてよ。けど同じ場所に、そう都合よく人材が揃ってるもんか?」
玄兎
「いない、と言い切れる人もいないと思いますよ」
ケイ
「そりゃそうだ。いる、と断言できる人間もいねえだろうけどな」
玄兎
「ですね。ただ1割のエリートと9割の凡人がいるとして、状況によっては凡人の中からおかしな才能を発揮したり、運命のいたずらを起こす人間が、2割か3割くらいは出てきちゃうもんでしょう」
ケイ
「それは組織の法則なのか、バタフライロジックなのか」
玄兎
「両方で。一人の行動が、巡り巡って大勢に影響したり、影響前に潰されたりってのは、よくある話だし」
ケイ
「蓬莱くさいな」
玄兎
「ああ、あの影響は大きいと思います」
ケイ
「そういやお前もネット90参加してたんだっけか」
玄兎
「あい。やってましたよ、もちろん。年齢詐称ってか兄貴の名義で」
ケイ
「むしろそのときの年齢がマジで、今の年齢が嘘だったとしても俺は驚かねえよ」
玄兎
「だとすると俺は先輩と同い年になっちまいますが」
ケイ
「同い年どころか年上でも驚きゃしねえって。お前という存在の連続性がそもそも信用ならん。トシなんか飾りだ」
玄兎
「どこまでも人間扱いしてもらえんなあ。まあそれはいいや、いつものことだし。それよりあれですよ、つまりプレイヤーが増えればキャラクターも増える。ならプレイヤーの人数がゲームのリソースになるのか? って話ですよ。同じシナリオを遊ぶ時、プレイヤーの人数だけで行動範囲や、ゲームの展開規模まで制限されるのが正常な状態なのか? その手の制限は、もっと別の領域でかけることも可能なんじゃないか? とかまあ、そんな感じです」
ケイ
「ああ、数の暴力って話か」
玄兎
「そうそう。プレイ・バイ・メールではよく有ったじゃないですか、そういうこと。まあ単純にプレイヤーを多く獲得してくれば、それはプレイヤーの努力の賜物なんで、別にそれを認めること自体は、やぶさかじゃあないんですが。市場的にも潤うし」
ケイ
「そういう話じゃねえんだろ?」
玄兎
「問題のレベル自体が違うんで、まあ、冗談です。それでまあ、ひとつの答えとして、人材ってのは地域ごとに育成したり、輩出したりできる量には通常、限りがあるはずで。だったらひとつの土地に有能な人材が多すぎてもリアリティに欠ける。一つの目的に対して有能な人間ばっかりが協力的に活動するとも限らない。だから介入ゲームで使用するキャラは、原則あまり有能すぎないようにしたり、レギュラーより弱くなるように制限がかけられるべきだろう……とか、一応は対策してるんですが」
ケイ
「一般人プレーってやつか」
玄兎
「そうそう、そんな感じで」
キャラクター自体をリソースにするゲーム
玄兎
「あとはストラテジー系だと介入権を使わないで、人口と文化レベルに比例して、エリア単位で使えるCP総計が決まってて、パーティ側でPCにどんだけCP使ってエリアの余力をどれだけ残すかとか、残った余力で介入ゲームするとか。やったっしょ」
ケイ
「やったな。ありゃあ面白かった。人材みんな傭兵にして出稼ぎしてたら、国の体制が維持できなくなって、出稼ぎから帰ったら滅んでたり。ありゃあショックだった」
玄兎
「あれは先輩んとこでしたっけ?」
ケイ
「なにが」
玄兎
「調子に乗って二次生産力を上げすぎたら、余剰生産分が処理できなくなって、大量解雇で治安悪化、内乱が起こってスラム化したスパルタ国」
ケイ
「特産物を傭兵にしたファンタジースイスは俺じゃなくてシンタさんだ」
玄兎
「でしたっけ」
ケイ
「ありゃあ元ネタなんだったんだ? 中学生がゼロから作れるゲームでもねえだろうし」
玄兎
「そりゃそうだ。中学校のお勉強だけで、あそこまで社会構造の理解はできませんて。あれ元は『アフター・ザ・ホロコースト』と『ユニバース』ですよ。テクスチャ張り替えてやったことなかったっけ?」
ケイ
「ねえなあ」
玄兎
「面白いんで、今度絶対にやりましょう。来月は無理なんで9月の末ごろ……は、そっちが修羅場か。まあ、じゃああれが発売された後とか」
ケイ
「11月予定のポータブル発売までは無理だから、その後だな。次の研究会ってことにしとくか。会議室借りて。シミュレーションだったらコモも呼ぶ?」
玄兎
「ああ、お願いします。コモさんとはナイトメアハウスやる約束もあったし」
ケイ
「じゃあそれで」

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