[chat] 20090506-2

2009/05/06 [2]

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玄兎
「チキン探偵っていいなあ(笑)。チキン探偵は許されんのです。ちゃんと事件には首を突っ込んで、あとは出されたギミックに対して正しく反応していくことが、クトゥルフのストーリーを楽しむ手法だあな」
シノフサさん(仮)
「でもそれって他のゲームでも同じでしょ?」
玄兎
「だねえ。ラノベとかアニメなんかでもそうかな。様式美。構文。属性。正しく記号化して、正しく配置する。テレビ時代劇とか」
シノフサさん(仮)
「分解分析は旦那の十八番じゃんか(笑)」
玄兎
「(笑)僕のは実用品を作ってるだけだから。あんなもんは手抜きのための道具であって、普段使いするもんじゃあないと思うよ。初心者が省エネのために利用したり、ユーザーの裾野を広げるためのペテンの道具に使う分には問題ないんだけどさ」
シノフサさん(仮)
「パターンに慣れたら駄目?」
玄兎
「駄目じゃないよ。パターンってのはもちろん便利なもんだし、パターンを意識せずに作られたものが、パターンどおりのモデルであるケースはとても多いし。だからパターンを使うことが悪いわけではないし、出来上がったフレームの中で属性を編集するだけでも十分多彩な表現は可能だよ。問題なのは、パターンによるフレームワークがエゴを失わせることで」
シノフサさん(仮)
「エゴって何。個性?」
玄兎
「ここではもっと直接的に、我欲ですね。魂の叫びというか」
シノフサさん(仮)
「暑苦しい(笑)」
玄兎
「あくまで個人的な好みの話なんだけどさ、悲鳴の聞こえない歌は嫌いなんだよ。だからって別にシャウトしろってわけじゃなくてね。メタルは苦手でし」
シノフサさん(仮)
「そういや前にそんなこと書いてたよね」
玄兎
「あれはなあ。SMじゃないっつってんのにサドなのとか言われた(笑)」
シノフサさん(仮)
「いや旦那はサドでしょ」
玄兎
「まあ否定はせんけども。サディストってのはマゾヒストに仕えるサーバントだし」
シノフサさん(仮)
「ご主人様は奴隷が欲しいものを与える仕事なんだよねえ(笑)」
玄兎
「あれも約束事のあるコミュニケーションだからね。一種のロープレだよ」
シノフサさん(仮)
「一方的なのも無い?」
玄兎
「合法レベルではあくまでロープレの域を出ないでしょ」
シノフサさん(仮)
「アングラなのは?」
玄兎
「ありゃ単なる犯罪でしょうが(笑)」
シノフサさん(仮)
「そっか」
玄兎
「この話、まだ続けんの?(笑)」
シノフサさん(仮)
「時間が有るなら(笑)」
玄兎
「無くも無いけど(笑)」
シノフサさん(仮)
「じゃあ、もうちっと掘り進めとこう」
玄兎
「了解。で、どこに振る?」
シノフサさん(仮)
「じゃあ、イメクラ」
玄兎
「えらいストレートだなあ(笑)。メイド喫茶も範疇に入る?」
シノフサさん(仮)
「視姦だよね。エロ視線じゃよー。違いは触覚くらい?」
玄兎
「遡れば遊郭の冷やかしとか、もう直接的にはお茶屋だよね。イメクラは水茶屋?」
シノフサさん(仮)
「雨乞い祈祷の見物なんかも? あれは視姦だけだけど」
玄兎
「音楽もあるだろうね。聴覚レベルというより体感振動なんでまあ、分類は触覚なのかなあ」
シノフサさん(仮)
「スネアドラム」
玄兎
「f分の1ゆらぎとか」
シノフサさん(仮)
「そういやメイド喫茶って行ったこと有るの?」
玄兎
「ありますよ」
シノフサさん(仮)
「あるんだ(笑)」
玄兎
「仕事でねえ。百聞は一見に如かず」
シノフサさん(仮)
「嫌いそうなのに」
玄兎
「好きじゃないのは確かだよ。サーバントがホストやゲストのいる空間で、所作に緊張感を欠くのはどうにも。なんか空気が緩くてイライラした(笑)」
シノフサさん(仮)
「また無茶なこと言ってるし(笑)」
玄兎
「サーバントってな客に礼法を強制する空間装置だよ。ホストやゲストの所作を美しくするくらいでないと」
シノフサさん(仮)
「なんでも装置にしちゃうよねえ。社会論?」
玄兎
「そうなのかねえ。分類はよく分からんけど。自分を制御する方法は、なにも自立するだけじゃなくてさ。自分を希望するスタイルに制御してくれる環境に身を置いて、最小限のエネルギーで目的を達成する。そういう方法も有るでしょう」
シノフサさん(仮)
「でもそのためには社会の機能とか、どこにいれば自分がどう設定されるかを分かってないと駄目じゃない?」
玄兎
「だねえ」
シノフサさん(仮)
「ってことは、それも自立なんじゃないの?」
玄兎
「そうとも言えるか。そうすっとアクティブとパッシブの違いかなあ」
シノフサさん(仮)
「それをやるには自分のことを理解出来てないと駄目でしょ」
玄兎
「ああ、そうそう、それだ」
シノフサさん(仮)
「どれ?」
玄兎
「自分の理解。パターンを使うときに、それが無いと片手落ちになっちゃう」
シノフサさん(仮)
「技術の話?」
玄兎
「最終的にはそうなるかなあ。パターンを使う人が、ただパターンに沿って作るだけだと、パターンと技術が噛み合わないケースがほとんどで。映画のゲド戦記がそんな感じだったと思うんだけど。駿とーちゃんのパターンに沿って作ってるんだけど、要所要所でスキルが噛み合わなくて、しまりのないグダグダなものになっちゃった。まあ、たまに化学反応を起こして良くなるケースもあるんだけど、そういうのは偶発的なものだし」
シノフサさん(仮)
「孫子だ。敵を知り己を知れば」
玄兎
「そうそう。技術研究とか、個々人が技術を磨こうと考えた時、パターンとか属性っていうのはあくまで構成要素と配置座標の話でしかないわけで。それはもちろん大事だけど、実際にそれを書くための技術っていうのは別次元の問題だったりすんだよね」
シノフサさん(仮)
「ネームと絵の上手さは関係ないとか、そういう?」
玄兎
「そ。正しくそれ。だから落語もそうだよ。落語なんてもう筋書きはきっちり出来てるのに、噺家の腕で面白さがまるで変わってきちゃう。同じネームに絵を入れてくようなもので」
シノフサさん(仮)
「そうだ落語だ(笑)」
玄兎
「俺も今思い出しました(笑)」

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