[column] PC 設定と「世界設定」

 『背景設定の有効化フィルタ』シリーズ3回目は、「世界設定」による PC 設定のフィルタリングについて。順番が前後してますが、すみません。気分で書いてるので(笑)

「世界設定」と「原設定」

 「舞台設定」フィルタの話でも書きましたが、「世界設定」でフィルタリングすることは、PC をゲームに参加できるようにするための最低条件になります。

 たとえば原設定で「スナイパーライフルの名手」と設定したとしても、その世界にスナイパーライフルがなかったら意味が無いわけです。代わりに何か長射程の射撃武器の名手にするとか、設定を加工しないといけない。
 それでも「この PC はスナイパーライフルの名手で、どんな目標も百発百中なんだ」とゴリ押しするのであれば、逆に世界設定の方で、「この世界では輪ゴム鉄砲のことをスナイパーライフルと呼んでいる」とか言って、輪ゴム鉄砲の名手にされてしまうかもしれません。
 百発百中の輪ゴム鉄砲。もちろんダメージはゼロ。
 まあ、使いどころを間違えなければ有用でしょうけど(笑)

 ……いやまあ冗談はともかく、PC の設定として実際にゲームで使えるものにするためには、「世界設定」フィルタを必ず通さなければならんわけです。

キャラクター作成ルールによる誘導

 で、(一部の汎用システムを除いた)特定の世界観を持つ多くの RPG において、キャラクター作成のルールは、最初からこのフィルタに通した情報を作れるように設計されています。
 キャラクター作成のルールに沿って作ったキャラクターが、そのゲームの世界には存在できない、なんてことは普通、無いわけです。
 必ず世界設定の範囲内に収まるようになっています。

 言ってみれば、キャラクター作成ルールで決められた設定は、基本的に「世界設定」フィルタを通したものになりますんで、すり合わせなんて面倒なことをする手間が省けているわけです。
 そのため、「原設定」と「世界設定」は逆の順番で作られることがあります。
 まずキャラクター作成で PC を作って、その PC のデータに沿って「原設定」を組み上げていく。そうすれば「世界設定」とのすり合わせの手間は最小限で済みます。

 この方法は、もともと PC のデータを乱数によって決めるゲームでよく用いられていました。昔はそういうゲームが多かったので、古参ゲーマーの多くは今でも「とりあえず作ってから考える」って人が多いように思います。
 完全なポイント配分制、または ROC(ロール・オア・チョイス。乱数で決めても、自分で選んでも良い、というルール)といった方法が出てきてからは、まず先に「原設定」を作って、それに見合ったキャラクターデータを選んでいく、という方法が主流になってきているように思います。

プレイヤーの能力が分かる、かも?

 これはあくまで個人的な経験からくるイメージなんですが。
 総じて「原設定」と「世界設定」のすり合わせが上手い人って、実際のプレーも上手くこなす人が多いような印象があります。
 たぶん、ゲームの状況をイメージして、それぞれのパーツを現実のものと置き換えるのが上手かったり、早かったりする……いわゆる「想像力」「連想力」「分析力」のどれかしら、あるいは複数に秀でている、ということなんでしょう。
 中には単純に経験豊富なだけって人もいるんですが、どっちにせよ【パターン】の応用能力が高い人は、キャラクター作成の段階のすり合わせから既に上手い、というのが僕の経験則です。

 もちろん、それらの能力があっても実際のプレースタイルがルーニー*1[ルーニー] = 笑いをとることを第一とするプレイヤー、またはプレースタイル。ゲームを賑やかで愉快にするだけならいいが、そのためにゲーム自体を破壊するプレーまで自分に許してしまう悪質なルーニーもいる。 だったら、ものすごい勢いでゲームをひっかきまわされることになるんですが(笑)

References

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1 [ルーニー] = 笑いをとることを第一とするプレイヤー、またはプレースタイル。ゲームを賑やかで愉快にするだけならいいが、そのためにゲーム自体を破壊するプレーまで自分に許してしまう悪質なルーニーもいる。