[memo] 「どこへ向かうのか」という問い

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先月後半は半月ばかり、色んな人にひたすら「どこへ向かうのか」という問いを投げ続けてた気がします。

近視眼だったり遠大過ぎたり徹頭徹尾脱線しっぱなしだったり、色んな人がいて面白かったです。
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***見えてたり見えてなかったり

なにかを研究してる人に対して「あなたの研究はどこへ向かっているのか?」っていうのは、難題というか、いやらしい問いだと思います。

研究の姿勢にもいろいろ有るわけで、たとえばザックリ目的のための方法として研究している場合と、研究そのものが目的であってその帰着は誰にも分からない場合とがあったり。あるいは技術的な研究についてもその影響範囲を予測しろ、というのは意外と難しいわけです。娯楽のツールが軍事機密レベルになっちゃったりもするわけで、何がどうなるか分かったものじゃない。

それも「何の役に立つの?」ではなく「どう変わるの?」という話なんで、わりと面食らってる人が多かった印象がありました。そういう時は「何の役に立つのか?」という実利実益について質問するんですけど、そっちについては鍛えられてる人が多くて、その辺はホント身も蓋もない国なんだなァとか思ったり(笑)

まーアレですよ。技術も文化も、膨大なトライ&エラーという屍山血河の上に成り立っています。科学スライダーにナンボか割り当てといて一定スコア貯まれば文明技術が開発されて発展するようにはいかんのですな。(もちろんそうしたトライ&エラーを含んだ投資であることは理解した上で)

なんだろ。まあ、えー、ちゃんと金を使うのは難しいってことですかぬ。

話の中で例示的に話題に上がった「外科手術に関する(ビッグ)データとその取扱い」なんてのは、ある種の(社会的な)影響についてアレコレ想像しやすそうなので、ちょっくらシミュレートしておくと面白いかもしれないなーとか思いました。成功率の可視化によって生じる選択の偏りとか、それによって経験機会の減るドクターとか、行列待ちをする患者の医療費の高騰とか、行列待ちによる症状の悪化で手術自体が不可能になる比率とか、それによるスコアの低下とか、患者と外科医の関係とか、医療機関側の姿勢とか、教育カリキュラムと資格の扱いとか、インフォームドコンセントとモンスタークレーマーとか。色々。

***あ、そうそう。

帰国しました。
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