[Manual?] シナリオ記法(我流)

 B.W氏が考えている「シナリオ記述」についての話。
 参考になるかは分かりませんが、どーゆー流れでシナリオ書いてるのか、ってのをちょっと書き出しておこうかとか。準備の準備から始まったり、マスタリングに関する話が織り交ざったりしてくるんで、B.W氏が使える部分はそんなに無いかもしれませんが。
 まあ、汎用記事ってことで。

シナリオ作成のための準備の準備

 そもそもシナリオを書くためになにが必要なのかとかいうと、大したモノは必要ないです。

  1. 筆記用具
  2. アイディア(笑)

 アー……ゴメンナサイ。
 いやまあウソじゃないけど、そういう話じゃなくて(笑)

  1. 参加プレイヤー
  2. 使用ステージ
  3. 使用キャラクター

 僕の場合、これだけは必要になります。
 なんでまあ、誰が使うか分からんシナリオって上手く書けないんですよね。参加プレイヤー次第、参加キャラクター次第、ってのが非常に大きいので。*1[使用者不特定のシナリオが書けない] = 実はこの問題を解決するのがシナリオハンドアウトだったりします。が、あれはシナリオデザイナーのイメージにプレイヤーが合わせる必要があるんで、好みじゃないんですよね。便利だとは思うんですが。
 そういう意味では完全にキャンペーンに特化しちゃってるんで、単発で遊ぶときは無難なコトか、あるいは実験的なコトしかやりません(笑)

1. 参加プレイヤー

 とりあえずコレが分かってないとシナリオ書けません。
 理由は「どういうマスタリングをするか」が重要だから。

 TRPG には色んな難しさがあるんですが、ことマスタリングの難しさで言えば「プレイヤーのモチベーション管理」が大事なわけです。で、このモチベーション管理、特に「モチベーションを向上させる」ために一番簡単な方法は、「マスタリングの方法をプレイヤーに合わせる」というもの……だと僕は思っていて。

 プレイヤーごとにプレイスタイルは異なります。
 キャラクターの行動原理に準じるタイプから、トラブルシューティングに徹するタイプ、また、スラップスティックを楽しんだり、ヒューマンドラマを渋くキメたり、生活のシミュレーションをしたり、とにかく色々ある。
 もっと単純に、「判定の指示を待つ」タイプと「自分で判定を行う」タイプってのがあって、この辺も気をつけないといけないところだったり。

 で、これらに合わせてマスタリングをすることを考えて、それをシナリオに反映していくのが僕の手法なんで、これは不可欠と。

2. 使用ステージ

 次に必要なのは「どんなステージ(舞台)で遊ぶか」です。
 ステージってのは「キャラクターの行動範囲を定めるモノ」ですから、こいつが決まってないとシナリオ書くときに困ります。

 ステージというと、大抵がシステムもくっ付いてくるんで、それもここで決めちゃいます。
 ま、システムそのものは決まってなくても構わないんですが。

3. 使用キャラクター

 これもまあ、重要な要素の一つ。
 昔からある定番トラブルの「扉の錠を開けないと進めない→開錠できるキャラがいない」とか、「専用の鍵が必要な錠前→高レベルの開錠技能で開いちゃった(笑)」ってヤツですね。こいつを避けるために必要になります。

 それぞれのキャラクターの持つ要素に対して「活躍の場」を設定することを考えます。
 これは純粋にキャラクターの要素(能力、背景など)から「模範的な解法」を設定することが目的ですから、該当キャラクターをどのプレイヤーが使うか、ということについては特に考えません。(考える場合もありますが、敢えて逆をいくことで「普段そのプレイヤーがしないような活躍を演出する」ことも可能になるので、その辺は柔軟に。)

セッション・コントローラを選択

 で、「準備の準備」の三要素が揃ったら、セッション・コントローラについて決めます。
 セッション・コントローラとは「ゲームマスターがセッションをコントロール(管制)する手段/道具」のことで、おおまかに「時間/空間/意味」の三つに分けています。
 ゲームマスターの能力と、プレイヤーの能力/特性/希望などから、「楽しいゲーム」を演出しやすいセッション・コントローラを選びます。

 ここでの三者の分類と適性は、以下の通りです。

「時間」管制型
 タイムシートに沿ってシナリオが進行されるゲーム。
 不可逆性である時間を扱うため、プレイヤーを急き立てることに適している。
 初心者、または限定的状況下での目的達成を好むプレイヤーに有効。
「空間」管制型
 ステージ各地で独立したイベントが発生するゲーム。
 可逆性の高い空間を扱うため、ゆったりした自由なプレイに適している。
 上級者、自分で設定した目的達成への挑戦を好むプレイヤーに有効。
「意味」管制型
 ストーリースクリプト(脚本)に沿ってシナリオを進行するゲーム。
 小説や映画のような、ドラマチックな物語を記述するのに適している。
 ドラマチックな演出を好むプレイヤーに有効。

 このセッション・コントローラによって、使用するシナリオマップが決まります。

  • 「時間」管制型 = スケジュールマップ
  • 「空間」管制型 = イベントマップ
  • 「意味」管制型 = シーンマップ

 ……まんまですな(笑)

シナリオ記法

 自分で使う場合は可能な限り省略するわけですが(笑)
 シナリオの構成要素をちゃんと全部書こうとすると、大体、以下のような分類でまとめておきます。

  1. あらすじ
  2. フローチャート
  3. エンディングランク
  4. ステージマップ
  5. シナリオマップ(セッション・コントローラ準拠)
  6. エイミングマップ
  7. イベントシート
  8. トークンデータ
「あらすじ」

 「あらすじ」は、シナリオのおおまかな流れについて書いたテキストです。だいたい100~200文字以内に収めますが、あんまり厳密には管理してません。
 「あらすじ」に重要なことは「シナリオのターニングポイント」を浮き彫りにすることで、これによってシナリオを読みながら「次にどうなるか」を把握しておき、「そのためにどうすべきか」を念頭に置くようガイドします。
 セッション中には「次のターニングポイントはどこか」と「そこまでどうガイドするか」を思い出すためのアンカーになります。

「フローチャート」

 まあコレをちゃんと書くことは珍しいんですが。
 「あらすじ」では書ききれない流れや情報を書くために使います。

「エンディングランク」

 シナリオデザイナーが設定する「シナリオの勝利条件」です。
 シナリオ内にある大小さまざまな目的に対して、達成の度合いや関連性に応じて「どのような結末を迎えるか」を書きます。
 主にプレイヤーに発破をかけるときに使います(笑)

「ステージマップ」

 シナリオの舞台となる土地の地図です。
 ちゃんと図面を引くこともあれば、距離線による抽象図のこともあります。

「シナリオマップ」

 前述のセッション・コントローラによって決められる記法に沿って書きます。

  • スケジュール = 「時間(行)」と「空間または勢力(列)」のマトリクス。「空間」列を扱う場合、空間を距離線で直列にしてマトリクスの列と距離線を符合させる。
  • イベント = ステージマップ上に、イベントの配置と発生/消滅条件を追加。
  • シーン = シナリオで発生するシーンの序列と意味、どのシーンのトリガーになるかを記述する。
「エイミングマップ」

 NPC の「イベント/状況/対象」に対するアプローチを図にします。
 目的が達成される度に修正されるクリアポイント(エンディングランクに影響)なども併記します。

「イベントシート」

 個々のイベントに設定されたミニゲーム(目的/規則/課題)と、関連するトークン(NPC/物品/情報など)を書きます。

「トークンデータ」

 セッションに登場するトークンのデータをまとめたものです。

 ……とまあ、だいたいこんなところで。

 このうち「あらすじ」と「エイミングマップ」だけは、セッション前に暗記。
 それ以外のシナリオチャートは確認しながらでも遊べるんですが。

References

References
1 [使用者不特定のシナリオが書けない] = 実はこの問題を解決するのがシナリオハンドアウトだったりします。が、あれはシナリオデザイナーのイメージにプレイヤーが合わせる必要があるんで、好みじゃないんですよね。便利だとは思うんですが。

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