[res] RPG って難しい(3.0a)

 いただいたコメントへのレスを。

コメントへのレス+α

@あきらさん
 コメントありがとうございます。
 お、なるほど。面白い話が出てきました。

(1)ベテランは、使い回しをするときの思考における対応が早い。

 そうなんですよね。
 ベテランは大量の引き出しから「これ」というものを探し出すのが早い。
 ラベリングに秘訣があるのか、単純にシナプス結合が強固なのか。
 実はプレイヤーとしての僕はこれがかなり苦手なのです。経験不足だと思うんですが。(ゲームマスターとしては、舞台設定を充実させてリアリティ志向のマスタリングをする、って技術に関しては自信があるんだけど)

複数の視点は、TRPGだけでは一定以上は、身につけるのは難しく(一人称、三人称、異性、職業の別、戦術モノ、戦略モノといった別としての)他の多種多様な作品を摂取した量によるでしょう。沢山知っていれば、それだけTRPGも楽しくなるわけです。知識・教養を「楽しみ」にできるという贅沢!

 一般的に「トリビア」と言われる無駄知識が、RPGだと実用知識になるんですよね。
 ソード&ソーサリーなどで顕著ですが、たとえば「石鹸の作り方」とか「野外での調理法」なんてことを知ってると、アクションにも深みが出たりするもんです。具体的な行動宣言にちゃんとボーナスをくれるゲームマスターであれば、アクションの成功率もあがりますし。
 「水場の探し方」とか「野宿で風邪を引かない方法」、「方角を知る方法」なんてのは、現実にトレッキングでも役に立ったりするんで、まるっきり無駄ってわけでもないんだけど、普段はやっぱり使わないわけで。でも、そういうトリビアが役に立つってのは、ちょっとした喜びになると思います。
 かなりパーソナルな感想ではありますが。

(2)パターンでもTRPGは楽しく遊べることも多い。

 そうそう。
 RPGの面白さは、行動宣言と判定だけじゃないですからね。

 【パターン】を知っていると、シナリオの進行速度を調節できるようになります。
 限られた時間というリソースを有効活用するために、こいつは実用的な武器になる。
 シナリオ攻略にとっては無駄な行動であっても、それがゲームを楽しむスパイスとして機能することは大いにあるし、それがより濃密な時間を過ごすことにもつながるわけで。
 【パターン】を知ることは、シナリオのコントローラを手に入れることにつながると思います。

(3)パターン&オヤクソクを知らないと、なにがアイディアかわからない。

 ちょっと言葉遊びをすると、「大きな課題を小さな複数の課題にする」って手段自体が【アイディア】であり、多用されたメタな【パターン】だったりするんですが(笑)、まあ、それはともかく。

 んー。なんかズレを感じる。なんでだ……?
 ああ、僕は【アイディア】は「分かる」必要はない、と思ってるからか。

 【アイディア】を生み出し、成功した達成感というのは当人のもので、それは別に「分かる」必要はないと思うんですね。たとえ実際にはそれが何かの【パターン】として定着しているものであったとしても、その人がその【パターン】について知らなければ、それは立派な【アイディア】と賞していいと思うんです。そこにあるプリミティブな感動に、水をさす必要は無いと思うので。

前エントリ「RPGって難しい(3)」の補記

 ああ、いや、あきらさんには伝わってるかもですが、誤解してる人もいるかもしれないんで、この場でちょっと補記させてもらいます。

 ベテランが繰り出す【パターン】の多くは、新人さんにとっては【アイディア】に見える。そういうことは、実際にあるわけで。
 それについて前エントリで「それは使いまわしているもので、新しくその場で考えてるわけじゃないんだ」と書きましたが、それは「ベテランとルーキーの間には巨大な壁がある」という思い込みを粉砕するためのもので、「他人の【アイディア】を覚えておいて、自分でも真似して使えばいいんです。そうして広まったものをベテランは【パターン】と呼んでます」って言いたかったわけで。

 より下世話な言葉で書けば、「ベテラン連中はズルしてんだ」ってとこでしょうか(笑)