スニーカー文庫が誇る、友野詳2大ファンタジー「コクーン」「ルナル」が復活!! 本日JGC2014にて発表です‼︎ pic.twitter.com/kptBrmdRHr
— スニーカー文庫 (@kadokawasneaker)
鼻血出るかと思った(笑)
いや勿論(?) JGC には参加してないので、 Twitter で流れてきた情報を眺めてたダケなんだけども。
ページの内容
「ルナル」と「コクーン」
それにしてもルナルとコクーンかー。
前に作った『ガープス・ベーシック 第4版』(以降 “4e” )対応のルナル私家版、復活させて遊ぶかなァ。
悩ましい『ガープス・ユエル』
『ガープス・ルナル』の 4e 対応版っていうと『ガープス・ユエル』が出てくるわけですが。アレはどうも好きになれんというか。
設定面とか、ネタとしては面白いモノもあるんですよ。ただアレってデータ面で『ガープス・ベーシック完訳版』(以降 “3e” )時代のモノを引っ張ってて、ちゃんと 4e に対応しきってないんですよね。
……いや、別に 4e に厳密に対応したものとは言われてなかった気もするんだけど、発売が確か日本語版 4e 発売の 1ヶ月前で、「いち早く 4e に触れられる」みたいに煽られた部分があったもんで。
それで勢い込んで入手してみたら、なんだか 3e と 4e がごっちゃになったような中途半端な仕上がりで、ひどくガッカリした覚えがあります。
まあ確かに 3e と 4e でキャラクター作成の一部に大きな修正が加わってるお陰で、下手に 4e に寄せようとするとバランスめちゃくちゃになっちゃうってのは有るんですが。
そこを上手いこと最適化方向に丸めて種族傾向を表現したり、敢えてイレギュラーな要素を入れることで個性化するってアプローチもあって、それでこそが『GURPS』じゃないか?
……ってのはまあ、僕の『GURPS』観でしかないんだけども。
(そこまで読み込むのが面倒ってのは確かなんだけどね)
妄想語り(笑)
……で、勢い余って 4e 準拠の私家版を作ってしまったという。
それもなんか俺リアドの追加設定コミコミのやつ。
うん。「いつものこと」って言うな(笑)
GM読本を作ってみて、ゲーム系同人誌を頒布するモチベーションみたいなのが上がってるんで、ルナル私家版を出してみるのはどーだろうか? とか思わないこともないんだけどね。問題は――
- 『ガープス・ルナル』の各種テキストを引用の範囲に収めて残りはリライトしなければならない
- 『ガープス・ベーシック 第4版』または『ロール&ロール SP2』が必要
――という。どっちも絶望的課題。
でもまあソレは置いといたとしても、また『ガープス』が遊ばれて欲しいなーとは思ってて、そのためにもこの新装版からメモリアル以上の展開があったらいーなー! とかね(笑)
『ガープス・コクーン』
『ガープス・コクーン』については完全に 3e で終わってるので、それでも 4e で遊びたければフルスクラッチする必要があるわけで。
……まあ正直、あのくらいの分量なら 4e 対応のリライトも、そう時間かけずに出来ると思いますが。
やったところでプレイヤー集まるかって問題がね。
コクーンはアクが強いから(笑)
肯定的評価と過去の反省
あんまり語られてない気もするんで(あるいは僕が知らないだけか)、ちょっと『ガープス・コクーン』の話をしてみようかと。
『ガープス・コクーン』のキャラクター作成ルールは、『GURPS』でありながらパロディ元である『ソード・ワールドRPG』(以降 “SWRPG” )のルールに寄せるアプローチをしていて。特に魔法の習得ルールなんかは SWRPG のマジックユーザ系技能っぽいんですね。
当時の僕は、フルスクラッチ原理主義の重篤ユーザ()だったので、こうしたルールに不自由さを感じて反発してたんですが。
今思うとアレって国産ガープス史としては 4e の「テンプレート」と「!技能」概念をいち早く取り入れた、わりと重要なアプローチなんじゃないかなー? とか思ってて。
「テンプレート」については 3e の『GURPS MAGE』あたりから確認できるそうなんだけど、コレは未訳なので、日本語オンリー環境で遊んでると知らんわけですよ。
またアレを「!技能」とみなしてみたのは、複数のスキル(この場合は魔法)を一つのパッケージにまとめてるからであって。ルール面では勿論ぜんぜん違うんだけど、概念的に「アレも出来るならコレも出来る。それらはみんな概ね同じものだ」っていう扱い方をするところがね。
そういうところで『GURPS Basic』の圧倒的なデータ群に対して「こういう処理の方法もあるよ」と提示してみせたのは、自作バンザイなガープス人としては肯定するべきではなかろーかと。特に現在のゲームシーンにおけるミニマリズムに対応していくこと、あるいはインストや新規顧客開拓の手段の拡張なんかを考えるならば。
「テンプレート」の用法そのものは『メックウォリアー』*1このタイトルも表記ゆれが激しくて悩ましい。の大学パックとかにも見られるし、当時すでに『ガープス・マーシャルアーツ』も出てたと思うんで、そう新規性のあるモノではないんだけど、『GURPS』が持ってるゲームデータの粒度の細かさというか、フルスクラッチの自由度の高さみたいなものが、却ってこうした制約を作ることを敬遠させるベクトルが働きがちで(^^;
この辺のフルスクラッチスキーな重篤ユーザ()の困った特性については、富士見書房に移ってからの各種展開時にも悪い影響を与えちゃった感があって、個人的には「この性分が国内展開を難しくするマイナスの言説を生んじゃったんだろうな……」という反省材料だったりします。
(この手の話もどっかでちゃんと書きまとめてみたいよーな、そうでもないよーな)
パロディとしてのコクーン
まあそう重たい話は置いといて。
コクーンワールドってのは、世界からして「フォーセリア」に対する「ファイブリア」という、まあパロディとしての位置付けが強いわけだけど。
「今から『ガープス・コクーン』を遊ぼう」としたとき、そこのコンテクストをどうするのかという。
なんせ今やそのフォーセリアの方(SWRPG)がシリーズ展開を終えて長く、ラクシア(SW2.0)に移ってるわけで。
そういう意味では 4e で『ガープス・コクーン』にチャレンジするなら、もしかするとラクシア世界のパロディってアプローチもありうるのかもしれない。
……とかいいつつ、僕はラクシア全然知らないんだけどね(苦笑)
その場合は『ソード・ワールド2.0』のルールフレームに寄せて、『GURPS』との融和で生じる化学変化ネタも遊びに含まれてくるのか。
また濃いネタのオンパレードになりそうだ(笑)
References
↩1 | このタイトルも表記ゆれが激しくて悩ましい。 |
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