確定申告が無事に終わって一安心。
後はひたすら原稿に邁進するのみだったりする。
止まってたゲームマスター読本の作業も、再動して今月中には終わらせます。たぶん。
本来の術
しかしまあ、なんというか『ゲヘナ』の世界設定周りを読ませてもらって、ジャハンナムにおける欲の流れを自分なりに追ってみてから、また自分でもワールド組んでキャンペーンゲーム作りたい欲がムクムクと湧いてくるのが困る(笑)
そんなヒマはないのに。
そのとき僕が何をやってたのか、どういうスタンスでアプローチしていたのかについて、ちょっとメモだけしておこう。たぶんあの名刺大の紙片と口頭説明だけじゃ、ちゃんと伝わらんかったと思うし(笑)
欲を追うということは、人の疎密を追う事にもなり、それはつまり社会や生活を追うことになる。また欲の流れが歴史を作っていくし、歴史は文化を形成していくし、文化は社会や集団を、集団はより強い欲の流れを生む。欲は必ず衝突して争いを生み、争いに対する処方は限られている。
富の偏在化とマクロの経済。それから個人単位のミクロな経済。この二つを縦横に絡めて無理のない価値観を探す。それがそのシステムから読み取れる、その世界の住人達の標準的な〈世界観〉になる。急所はここ。
それさえおさえておけば、ひとまずゲームの世界設定の掘り下げについては問題ない。〈世界観〉と価値観から実際の商取引と資源管理を、そこから組織と社会と建築を掘り起こしたら、それぞれの常識的な戦略戦術が転がり出てくる。それらと PC の能力とを比較すれば PC がそのゲーム世界にとってどんな存在であることを望まれるのかも分かる。その辺まで分かればもう、シナリオ作りで困ることは数理だけ……ということ。
歴史も文化も、他人が思うほど虚でもないし、当人が思うほど実でもない。 欲の数量化はわりと簡単なモンだと思うので、後は遊ぶ予定から比率で割り出していけばイイ。それこそシド・フィールドの三幕構成みたいなもんで……とはいえこのへんのさじ加減で、ゲームマスターごとの「人間観」とか「人類史観」みたいなものが変わってくるし、それが判断や語り口なんかにも影響してくるので、安易に定量化したメソッドを示すとまた面倒くさいことになるのは目に見えていたりもする(苦笑)
……とまあ、こんな感じ。
それからキャンペーンマスターとしてのヒント。これは。
プレイヤーの行動を励起するのは、いわゆる Planned Happenstance Theory (計画的偶発性理論) にそって、それぞれの
- Curiosity (好奇心)
- Persistence (持続性)
- Flexibility (柔軟性)
- Optimism (楽観性)
- Risk Taking (冒険心)
を刺激するテーマとマスタリングを考えること(それを知ることが事前のヒアリングの第一目的)。これらと世界設定と〈世界観〉を合わせて、それぞれの〈ゲーム〉の四要素を編制する。これによって二次元の〈世界観〉に三つめの変数を与え、キャンペーンを遊びながらゲーム世界を三次元的に建築する。
以上、参考になれば幸い。
それにしても、まさか版が変わったら某都市の場所まで変わっちゃってるとは思わなかった。あれには参った(笑)