もうちょっとだけ細かく解説してみようかしらんの巻。
数理とかデータは出さないので、興味が有る方は自作してみて下さい(笑)
『魔導書対戦RPG マギカロギア』ベース
まず要注意なのが「ハンドアウト」および【秘密】のこと。
「シノビガミ」ベースで(あるいはもっと一般的な多くのシステムの概念で)考えると、「ハンドアウト」というのはプレイヤーに配布されるもので、【秘密】というのはプレイヤー間で隠すべき「真の目標」を指す……と考えちゃいそうなところです。
が、こいつは「マギカロギア」ベースなので意味が違う。
マギロギの場合、ハンドアウトとは「NPCの情報管理カード」を、【秘密】は「NPCのマスクデータ」を指します。
ハンドアウトとは、そのセッションの登場人物に関する情報を記録するためのものです。
登場人物とは、基本的にNPCを指します。『魔導書対戦RPG マギカロギア』 p.206
……ということで、特にことわりもなく使ってた「カードめくり」という用語は、「自分の手番に新たなNPCのハンドアウトを発見する、または選んだNPCのハンドアウトを(行為判定に成功することによって)裏返してマスクデータを読む」という行動を指す内輪での造語です。(これはマギロギでいう「調査」行動です)
XF-CoCでは、これを一般に「NPCと関係を持ってる間に“誰かの背後に這い寄る混沌(笑)”に遭遇してしまう」という状況と解釈します。
そうするとまあ、普通は「君子危うきに近寄らず」とか言って賢しらに危険人物を敬遠するわけですが、そうやってチキンに振舞っていると決戦フェイズで必ずドピンチに陥るということを、導入フェイズで最初に見せてしまいます。これは「悪夢」といった形を取ることが最も多く、そのため他人には理解されないという、実に困った状況に放り込まれるわけです(笑) (今だと『エンドブレイカー!』とかになるのかしらん?)
この案は、Yammerの方で氷川さんが提案した「七年後に邪神が復活する悪夢」をベースにしました。
ちなみに方法としては、最深度(複数のNPCハンドアウトをめくってリンクを辿らないと触れられない)のハンドアウトの【秘密】にいきなり遭遇する、という形になります。テストプレイの際は、深度に関わらず全NPCのハンドアウトを伏せ札として並べた上で、好きなものを選んでもらうという方法を取りましたが、全然ピンチにならないPCがチキンに立ち回りやがったので、「もっとひどい目に合わせてやるべきだ(笑)」という話になって、こんな方法になりました。
また、遭遇フェイズはTRS*1[TRS] = ターゲット・レンジ・システムの略号。『ガンドッグ』系システムに実装。をベースにしてみました。
ほんとに闇鍋(笑)
まだ数理イメージ――「【注目度】と【封印】のバーターが成立する閾値」や「異能アビリティ数を基準としたシナリオレベル制」等――がちゃんとした数式になってないんで、後ほどガラっと変わる可能性もあるんですけどね。
『ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーン』ベース
ハンタムをベースにした方では「カードめくり」の要素は、当然ありませんで。
代わりに「ランダムチャートで次々にSAN値直葬なイベントが発生」というスタイルです。
敵アビリティ毎にチャートがあるので、どっちかっちゅーとシナリオクラフト的なんだけど、基本的にはひたすら逃げ回りながら対策を立てながらやっぱり逃げるゲーム(笑)
もちろん逃げる方法として、敵が嫌がる〈銀の銃弾〉とか〈旧神の印〉とかで攻撃するのもアリ。
要は相手が追いかける気がなくなりゃいい。
まーでも前にも書いた通り、これパニックムービー系になっちゃうんですよね。
逃げながら罠を仕掛けていって、敵がひっかかったりひっかからなかったりして一喜一憂するような展開とか。あんな感じ。
もーちょっとこう、じっとりとしたラヴクラフト風味が出したい時には不向き。
で。
テストプレイしてるときにバレたんですけどね(笑)
これ、実は桝田省治氏の『鬼切り夜鳥子』の構造っぽいんですよ。
ご存知の方には「ああアレか」と思って……いただけたらいーなーと思うんですが。
要は、ええ、つまり……アレです。(投げた)
ああいうのを遊ぶゲームになっちゃいました(笑)
最初はYammerでのてぃあごさんのアイディアだったんですよ。
で、それを自分流にクトゥルフっぽく言語化していったら、何故か――
「夜鳥子じゃん」
――ということになりまして(笑)
作ってみたはいいものの、素晴らしくコレジャナイ感の漂う仕上がりになっちゃいました。
どうしてこうなった…orz
References
↩1 | [TRS] = ターゲット・レンジ・システムの略号。『ガンドッグ』系システムに実装。 |
---|