昨晩というか未明というかに仕事が終わり、終電もう無ェよ、とスタジオ詰めのコに車でネカフェまで送ってもらったのが朝の 4時くらいだったとかアホな状況だったんですが。
2時間だけ休んで始発で帰宅し、身奇麗にしてスーツ姿で古書市の展示会を見に行ったら、どうやら昨日の日記を読んだらしいヒマ人が来てました。
なにやってんだお前(笑)
古書市の話
古書市は、ちょっと分が悪そうだったので今回は見送り。
まあ『防海集策』やら『金流造船術秘書』のあたりはちょっと欲しかったけど、まだ前の払いが終わってねェので(爆)
ユニークな研究者の手元に行くべきだしね、ああいうものは。
アンテナの話
その後、ちょっと車で移動して某“卵料理専門店”に入ると突然、アンテナの話になった。
アンテナといっても物理的な、たとえばテレビ電波を受信するような物体のことじゃなくて、個々人の能力としての「情報をかき集めるセンサー」ですな。
僕はまあ原稿を書きつつ……というかノートを広げてペンでコツコツ開いたページを叩いてたダケのような気もするけど、そんなことをしながら話を聞いていると、何故か「どうやってアンテナ立てればいいか分からない」という話になる。
アンテナを立てる、情報収集をすることそれ自体には、実のところ苦労は無い。手当たり次第にメディアに触れて、情報を摂取するだけでいいんだから、やろうと思えば誰でも出来る。それに一度クセさえつけてしまえば、あとはどうにでも、どこからでも情報を得ることは可能だったりする。
ただしその情報が正しいかどうか、という判別は出来ない。あくまで推測の域を出ないというのがネックではある。でも情報は情報だし、それによって作り出される幻想とか妄想とか言うものも、やっぱりデータベースを拡張していくことで、徐々に精度が上がっていくものだったりする。精度が上がったって妄想は妄想なんだけど。結局は身体訓練と、何も変わらない。
「付き合い悪くて」と聞こえたテーブルを指差す。あそこのテーブルの 2人、知り合いだか友だちだかが付き合いが悪くなったらしい。ボヤいたのは女の方で、男の方はやけに嬉しそうに頷いてる。食べたものは女がオムレツにホットミルクティー、男がふわふわオムライスとチョコパフェ。それにチョコパフェ。女のメイクは下地は丁寧だけどなんかちょっと手抜きな感じ。服装も上下あそこまで整えておいてあのパンプスっていうのは妙な気がする。男の服装は身奇麗にしようとしてるけど、どこと無く野暮ったい。「まあ今日は仕方が無いよ」は男の台詞。思うに女は誰か一緒に来るはずだった男のために気合を入れて準備をしている最中、たぶんメイク中かなにかに電話でドタキャンされて、いきなりやる気が無くなって、でもまあ今一緒に来てる男との線を切ると狙ってる男との線も切れかねないから、仕方なく顔だけは出した。要所でコーディネートが狂ってるのはそのせい。もしかすると今一緒に来てる男に告られたとか、なんかそういう経験があるか、警戒してるのかもしんないね。わざと間を抜いてアンタに興味は無いのよってアピールとか。まあそれに気付く男でもないっつか、たぶんあんまり気が回らないタイプなのかな、話すことと食べることに必死で相手が観察できてない。あるいは気が付かないフリをしてるだけなのかもしんない。それにしたってオムライスにチョコパフェってどうなんだろう。けっこう重いぞここのオムライス。
……なんて具合に、ちょっとした情報から即興でドラマを作っちゃうのは簡単なことで。もちろん、こんなもん妄想に過ぎないわけですが、ちょっとした情報を道具にして遊んでしまう、楽しんでしまえるようになれば、アンテナは自然に立つようになるかなァ、とか。