[掌篇] 41 : 理性と本能の狭間

「そう」
 旅立つ人と、そうでな人。
「そう」
 それらの絆は儚くも不断であった。
「それだけ?」
 濃紺の空、月のない夜。
「それだけ」
 鸚鵡返しの間は、徐々に長くなる。
「止めないの?」
 細い紫煙が、長々と空に伸びてゆく。

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