[掌篇] 37 : もう一人の誰か

「ごめん」
 ぽつりと生まれたものが、その中を彷徨った。
「ありがとう」
 別口から生まれたものも、やはり彷徨う。
 行く先を知らないものたちが、降り積もる。
 そうして生まれた命が、そこにあった。
 さびしがりやの子供たち。

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 ごめんなさい遅れました。(_o_)