[掌篇] 35 : パセリ

 湯気の立ったクリームシチューが六皿。
 しかしテーブルには、二人きりだった。
「温かいうちに食べた方が美味しいのにね」
「先に食べてようぜ」
 彼らはきっと来ないだろうし。
「このパセリ美味しいな」
「それ、ブロッコリーよ」
「似てるよな」
「似てないわ」

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